ドタバタ飛行で、敵地に乗り込む。日本サッカー協会(JFA)は4日、W杯アジア最終予選のアウェー2連戦のベトナム(11日)、オマーン(16日=日本時間17日)の日本代表メンバーを発表した。11月シリーズ第1戦の地は、新型コロナウイルスの影響で入国が厳しいベトナム。欧州組の大半は日本を経由し、同国ハノイに入ることになった。国内組もバラバラで現地入り。全員集合は試合2日前。試練を乗り越える。

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JAL国際線窓口によれば、国内からベトナム・ハノイへの便は1日1本。とはいえ、毎日飛んでいる訳ではない。近々では5~8日まで便はあるが、以降は12日が最短のフライトだという。一筋縄ではいかない移動が、そこにはある。

週末はJリーグ、海外で試合が組まれている。試合後に移動する形だが、国内で減少傾向にあるコロナの影響は海外ではまだまだ計り知れない。現在、欧州からベトナムへの直行便は、皆無の状況。そのため、一部の海外組は日本に帰国する羽目になった。国内組の一部と合流し、ベトナムへ飛ぶ。残りの海外組は8日に、オランダからチャーター機で現地入りする。10月7日のアウェー・サウジアラビア戦では、欧州からの直行便があった。それだけに、今回の移動の険しさが際立つ。

バラバラ移動のため“全員集合”は、試合2日前の9日。森保監督も「個々の状態を見ながら準備しないといけない」と厳しい表情。前回の10月の代表活動に比べ、2人多い27人の名前が読み上げられた。コンディションの差、ベトナム戦の後に続く16日オマーン戦の過密日程を考慮した形だった。

“いばらの道”を乗り越える。W杯アジア最終予選の“月頭”は2戦2敗。9月2日オマーン戦、10月7日サウジアラビアで味わった悔しさを11月最初のベトナム戦にぶつける。森保監督は「土俵際での戦いで、最高の勝ち点を取る」と胸を張った。笑顔で、日本に帰る。【栗田尚樹】

日本代表のバラバラ移動

11月7日 国内組一部、海外組一部が、日本からベトナムへ移動。

同8日 国内組一部、海外組一部が、日本からベトナムへ移動。

同8日 残りの海外組が、オランダからチャーター機でベトナム入り。