レジスタFC(関東第3代表=埼玉)が、2年連続5度目の優勝を飾った。準決勝でPK戦の末にFC ZERO(関西第1代表)を退け、決勝で川崎フロンターレU-12(関東第1代表)と対戦。両チーム無得点で延長までもつれ込む大接戦をPK3-1で制した。レジスタは09~11年に3連覇した川崎フロンターレU-12以来、大会史上2チーム目の連覇を成し遂げ、自ら持つ大会通算最多優勝回数を更新した。

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レジスタの3人目のキッカー中沖楓斗(6年)がゴール左隅に沈め、準決勝に続くPK戦が決着。イレブンは中沖の元に駆け寄り、抱き合って喜びを爆発させた。関東大会予選準決勝では川崎に0-3と完敗していただけに、中城勉監督は「そればかりか川崎にはすべての大会で勝ったことがなかったので、川崎を越えようという強い気持ちで臨んだ。全員が粘り強く忠実に戦ってくれました」と選手を褒めた。

第1ピリオド(P)の50秒過ぎ、前野優斗(6年)のヘディングシュートがGKに阻止され先制機を逃した。第2P終盤には2度の大きなピンチを迎えたが、GK原瑛志(6年)の好守で事なきを得た。勝負どころとなった第3Pは、中沖のパスから藤原義徳(6年)が決定的な一撃を放ったが、わずかにバーを越える。3度の大きな危機を招いたが、もうひとりのGK元島蒼介(6年)がビッグセーブでチームを救った。

両チームの戦力は高い水準で接近し、延長でも決着がつかずPK戦にまでもつれ込んだが、レジスタが制して2連覇を達成した。

主将の鈴木盛弘(6年)は「先輩に続いての優勝を目指していたし、強い川崎に勝てたことがなおうれしい」と破顔一笑。準決勝でもPK戦を2本止めたGK原は「川崎は技術があって体の使い方もうまく怖かった」と相手をリスペクトしつつ、「PK戦は自信があった。練習の成果が出ました」と胸を張った。

創立20周年を迎えた節目に春の王者に輝いた。12年ダノンネーションズ杯での世界2位をはじめ、全日本選手権でも3度の優勝を数える名門に成長した。中城監督は「川崎さんに見習うところもあった。今回の優勝に甘んじることなく、努力を重ねて強くなり、冬には昨年逃した全日本選手権に出場できるようにしたい」と謙虚な姿勢で次の目標を見据えた。

準決勝、決勝の結果は以下のとおり。

▽準決勝

川崎フロンターレU-12(関東第1代表=神奈川)4-3鹿島アントラーズつくば(関東第2代表=茨城)

レジスタFC(関東第3代表)1-1(PK2-0)FC ZERO(関西第1代表)

▽決勝

レジスタFC0-0(PK3-1)川崎フロンターレU-12

<主催>日刊スポーツ新聞社、横浜市スポーツ協会<後援>日本サッカー協会<協力>神奈川県サッカー協会4種少年少女部会<特別協賛>全国農業協同組合連合会(JA全農)