日本代表DF冨安健洋(23=アーセナル)がまた、負傷離脱することになった。16日のプレミアリーグのニューカッスル戦で、右太ももをさすりながら座り込み途中交代した。

両ふくらはぎ負傷による長期離脱から先月復帰したばかりだったが、再びケガに見舞われた。W杯カタール大会に向けて6月6日には世界ランキング1位のブラジルとの強化試合(東京・国立)が組まれる中、DFラインのキーマンの故障は、森保ジャパンの活動に影響を及ぼしそうだ。

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W杯で強豪のドイツ、スペインと対戦する森保ジャパンにとって、絶好の腕試しとなるブラジル戦。そこに冨安が不在となる可能性が高まった。ニューカッスル戦で右太もも付近を手でさすりながら座り込み、前半39分に途中交代した。アーセナルのアルテタ監督は「筋肉系の問題があったようだ」と語った。17日、定例のオンライン取材に応じた森保監督は、冨安について問われると「まだケガの状況がはっきりしていない」と心配そうに語った。

今季から世界最高峰ともいわれる高強度のプレミアリーグで、右サイドバックの定位置を勝ち取った。一方でここまで両ふくらはぎを負傷をしており、1月下旬から約3カ月の長期離脱もあった。4月23日のマンチェスター・ユナイテッド戦で実戦復帰したが、再びケガに見舞われた。6月の招集について、森保監督は「相談して決めたい」。クラブと代表のメディカルスタッフが連絡を取り合っている状況だという。

11月21日に開幕するW杯まで残り半年。「時間は限りがある」と森保監督が語るように、4試合をこなせる6月は詰めの段階だ。2日にパラグアイ戦(札幌ドーム)、6日にブラジル戦を控え、今回は通常より多めの30人ほどが招集される見通し。これまでのW杯と異なり直前合宿の時間がないため、残る6月と9月の国際Aマッチ期間でチームを仕上げる必要がある。

ブラジルはFWネイマールら一流メンバーをそろえた。がちんこ勝負で世界トップとの距離を見極めたかったところだが、冨安と同じDFラインの主力では、浦和の酒井も3月中旬に右足第5中足骨を痛め、5月上旬に手術を受けて全治2カ月。森保監督は「その時のベストメンバーで、ホームで勝てるよう準備をしたい」と誓った。今回も酒井に加え、冨安抜きを考慮し、W杯を見据えた準備を進めることになりそうだ。【岡崎悠利】