サッカー日本代表が22日、千葉市内での日本代表合宿3日目の練習を、一部非公開で行った。

国際親善試合のキリンチャレンジ杯ウルグアイ戦(24日、国立)、コロンビア戦(28日、ヨドコウ)に向けた合宿は、昨年のFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会以来となる活動。

プレミアリーグで活躍するMF三笘薫(25=ブライトン)が練習後に取材対応。W杯カタール大会では“三笘の1ミリ”で世界を驚かせ、プレミアで世界基準の力をみせつつある。3年半後のW杯へ向け、新エースへの階段を上ろうとしている三笘の一問一答は、以下の通り。

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-最近の勢いがすさまじい。W杯が終わってのプレーの感覚は

三笘 自分の感覚が悪くても結果が出ている試合もありますし、そこだけを見てもらってる人は「いい」という印象を持っているかもしれませんが、僕自身はめちゃくちゃ調子がいいわけではない。毎試合、コンスタントにはプレーできてますし、結果も残せてますけど、チームの恩恵をすごく受けているという印象。僕自身がめちゃくちゃ成長してるという感じではない。

-悪いなりにアベレージを上げられているのは成長では

三笘 自分のコンディションが最大ではないときも、考えながらプレーできて、ゴールにつながっているシーンはある。そこは柔軟な考えができているのかなと。

-公開練習ではたくさんの声援が飛んだ。代表の中での立ち位置の変化は?

三笘 今回、ベテランの選手があまりいなくて、僕も中堅というか、W杯を経験している中で、より存在感というか、立ち位置は中心になっていかないと、と感じている。後輩も初招集の選手が多い。伝えるところは伝えないといけないが、あくまでも、サバイバルなところもある。僕も結果を出さないといけないので。そこのバランスは考えながらやっていきたい。

-成長できているわけではないと言っていたが

三笘 スタメンで出られているのはいいこと。結果が出なければ外される可能性がありますけど、チームが勝っていることが多いので。そこでコンスタントに出られているのもある。

(チームは)右サイドで脅威があるので、その分、左サイド、そこまで突破しなくても高い位置や中に入っていってゴールスコアを稼ぐことができている。チームメートに助けられている。

-プレミアリーグで川崎フロンターレと同じようにプレーしている。日本にいるときからどう変わったか、言語化できれば

三笘 フロンターレの時はウイングしかやっていなかった。より高い位置でボールを受けて結果を出すことにフォーカスしていた。サンジロワーズでウイングバックをやって、守備ラインもやった。いろんなサッカーをやる中で、自分の経験値が上がって、その上でプレーの幅は広がっていますし、W杯を受けて、またプレミアリーグが始まって、リーグも厳しい中で結果を出さないといけないところ、チームの目標ももっと高い位置なので、モチベーションがいい形につながっている。

-W杯のカタールをどう位置付け、次の3年半をどう考えているか

三笘 東京五輪に出て、海外に行って、プレミアに行って、いい時期にW杯があって。自分も成長した中で大会があったので。運もいいと感じている。結果を受けて、自分も悔しい思いもあるので、そこを持って3年半、しっかりやるべきだと思っている。

-W杯での活躍で周囲の目の変化は

三笘 W杯後、少しずつ結果を出してから、スタジアムにいろんな方、アジアの方、日本の方もたくさん来てくれて注目されているのは感じましたし、W杯でいろんな人が見てくれて、試合後はいろんな人が連絡くれたり、注目してもらえるようになったかなと。

-以前は大事なところでけがや体調不良があったが、最近ではない。ケアなどで変わったことがあれば

三笘 W杯前は少しコンディションが悪かった。体調も崩した。毎試合、どんどんケガも出てきますが、ギリギリでつないでやっている状況。無傷でやっている感じではない。

-プレミアリーグで試合に出て、打撲など細かい負傷は増えたか

三笘 増えました。ベルギーリーグより、増えたかなと思いますね。タックルも深いし。でも、運良く、大けがにはなっていないのでポジティブに考えている。対処できないものもあるので、行くところは行くしかないし、シンプルなプレーをするほど(けがのリスクは)少なくなるので、危なかったりコンディションが悪いときには、そういうプレーをする傾向はあります。

-野球では侍ジャパンが世界一になった

三笘 準決勝も決勝もギリギリの戦い。いろんな選手がつないで結果を出していたので、日本らしい野球をして感動しましたし、僕たちも野球の次はサッカーと思ってもらえるように結果を出したい。

-今回のキリンチャレンジ杯の2試合は、どこにこだわってやりたいか

三笘 毎試合、結果を出してチームの勝利に貢献することが第一。その上で今後、やりたいサッカーが見えるところ、意図がわかるような試合をしたいし、その中で自分が、役割を担って、中心と思われるような活躍をしたい。

-代表ではこれまでジョーカー的な役割だった。中心になるためには

三笘 代表は移動があって、アジア杯を含め厳しい日程でやっていく。プレミアで準備ができている上での試合というよりも、タフなところ、メンタルのところでもチームがうまくいかない中でも打開することが求められてくる。少しサッカーも違うし、適応させないと行けない。負荷が高くなると思います。(先発をつかむのは?)毎試合そう思ってやっている。