MF伊東純也(30)が試合の流れをがらりと変えた。1点を追う後半16分、堂安に代わりピッチに入った。同20分にFW上田とのワンツーからペナルティーエリア内へ鋭く進入。一度は相手選手に倒されてPKと判定されたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)で取り消された。

だが「イナズマ」のスイッチは入りっぱなしだった。後半30分、右サイドでボールを持つと縦へ突進し、ゴール前へグラウンダーの速いクロスボールを西村へピンポイントで送り、同点ゴールをアシストした。

「自分が入ったらどんどん仕掛けてチャンスを作ろうと思っていた。うまく1点入って、最悪負けなくて良かったかな」と安堵(あんど)した。

26年W杯に向けた再スタート。新たなチーム内での競争が始まる。ベンチスタートとなったことには「(堂安)律もチームで調子良いですし、自分も調子悪くなかったですけど、こういう競争は必要。負けないようにやっていくしかない」と決意を示した。

まだ30歳。「衰えていると言われないようにどんどんプレーしていかなきゃ」。そう誓う男は雨の国立で雷光のごとく輝きを放った。

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