【ドーハ26日=佐藤成】三笘薫(26=ブライトン)の完全復活が見えてきた。左足首負傷の影響によりアジア杯1次リーグ(L)で出番がなかったが、カタール入り後、初めてフルメニューを消化。日本(FAFAランク17位)が31日に迎える決勝トーナメント(T)1回戦を前に体調の向上を強調した。相手がバーレーン(同86位)に決定後の初練習で、出場に青信号がともった。24日のインドネシア戦で先発したフィールドプレーヤーはリカバリーを行い、他の選手は約1時間、トレーニングに励んだ。

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三笘が5日ぶりに報道陣の前に元気な姿を現した。 「決勝Tは一発勝負ですし、負けたら終わりのところで、もちろん自分も出るつもり。心も体も整ってきていると思います」

ゲーム形式の練習にフリーマンとして参加し、得点を奪うなど好調さをアピール。GKと交錯して一瞬ヒヤリとさせる場面もあったが、持ち味の躍動感も復活間近だ。5日後の決勝T1回戦を“三笘初戦”とすべく照準を合わせている。

復帰は大会全体の関心事になりつつある。16日に全体練習に部分合流を果たすも、22日から2日間、室内で別メニュー調整。当初は1次L中の復帰を目指していただけに、大会中に試合復帰出来るのかという不安もあったが「いや、まあ調整ですね。問題ないです、全然」と一蹴した。試合の前日会見などで、海外メディアからも復帰時期に関する質問が飛ぶなど、国際的な注目を集める。「予選でいければ良かったですけど、こっちの予定もあったので、だいたい順調」とうなずいた。

チームにアクセントを加える。ここまで3戦5失点とピリッとしない守備陣も、インドネシア戦は安定感をみせ、復調傾向にある。同8得点の攻撃陣に、世界最高峰プレミアリーグで活躍する三笘がハマれば、破壊力は一気に増す。チーム力を大幅に引き上げる存在になりそうだ。「求められるのはサイドでの打開と、得点、アシストのところだと思うので、ボールを持ったときに違いを見せられれば」と燃えている。

決勝T1回戦の相手バーレーンは、前日25日の1次L最終戦で1-0とヨルダンに勝ち、3位から一気に韓国、ヨルダンを上回ってE組首位に躍り出た勢いもある。「優勝するためにどこも戦わないといけない。強いと思いますし、しっかり分析して戦えれば」。3大会ぶり最多5度目優勝へ。左サイドを切り裂く背番号7のドリブル発動にゴーサインが出た。

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