アジア・サッカー連盟(AFC)は22日、週明け26日に予定されていた2026年FIFAワールドカップ(W杯)アジア2次予選の北朝鮮(FIFAランキング114位)-日本(18位)戦が「不測の事態により予定通り開催されないことを確認した」と発表した。

「この決定は、AFCが20日に北朝鮮サッカー協会から『やむを得ない事情によって、試合を中立地に変更する必要がある』と連絡を受けたことを受け、FIFA(国際サッカー連盟)および関係者と協議した結果、下されたものだ。この件は今後、FIFAの関連委員会に委ねられ、続報は追って発表される」

日本は前日21日にホーム国立で北朝鮮に1-0で勝利。一方で同日、アウェー北朝鮮(26日)の平壌開催が急転白紙となっていた。試合のハーフタイムに北朝鮮の団長から日本開催を打診されたが、制裁先の国でもあり、政府の入国許可は22日までしか取らず。中立地を模索しながら、日本の不戦勝案なども挙がっていた。

2月の女子も当初は平壌開催だったが、サウジアラビア・ジッダに。今回はAFCが平壌を視察し、金日成競技場での開催に支障なし、と判断された。日本の報道各社に入国と取材の許可が出ていたが、一転、試合5日前に開催返上が伝えられた。

森保ジャパンはこの日朝に北京へ飛び、中国で査証取得や調整後の25日に平壌入りするはずだったが、渡航をキャンセル。不透明、流動的な中で国内待機となり、千葉市内で練習した。

北朝鮮では「悪性感染症」が日本で流行していると伝えられているという。通称「人食いバクテリア」。致死率は30%との報告もあり、国内で感染者数が過去最多に上った「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」を北朝鮮は警戒し、防疫を強めた結果の入国禁止措置とみられている。