【ジンスハイム(ドイツ)8日=木下淳】日本代表MF長谷部誠(31)が所属するフランクフルトが、来夏に日本ツアーを行う計画を立てている。ヘリベルト・ブルッフハーゲン会長(67)らクラブ幹部が取材に応じ、週明けに担当者を日本へ送る意向を明かした。

 今夏はフランクフルトにJ1東京を招き、コメルツバンク・アレーナで親善試合(8月2日)を行った。約4万6000人が詰めかけ、強化責任者のヒュブナー・スポーツディレクター(54)は「非常にまとまったチームで、開幕前の最高の予行演習になった」と感謝。競技、興行の両面で成功の手応えをつかみ、来日プランが浮上したという。

 相手は今後の交渉で詰めていく。ブルッフハーゲン会長は「いつも我々と同じ銀行都市から選んでいる。ミラノ、マドリード、この夏は横浜も候補に挙がったが、最終的に東京を選んだ」と裏事情を明かす。その上で「日本市場へのコンタクトを強くするため、定期的に(元浦和の)ギド・ブッフバルトからも情報を取っている」と説明。横浜や、長谷部の古巣浦和もリストに入ってきそうだ。

 フランクフルトは日本代表級の選手獲得にリアルタイムで動いている。実現すれば、長谷部と新たな日本人ブンデスリーガーの凱旋(がいせん)試合になる。