今回のW杯で、また一つ新しい名前が世界に刻まれる。アフリカ大陸の西、セネガル沖の大西洋に浮かぶ島国、カボベルデだ。
日本ではサッカーの強豪国として広く知られているわけではない。それでも初めて本大会にたどり着き、グループHでスペイン、ウルグアイ、サウジアラビアと同組に入った。初戦は16日の「無敵艦隊」スペイン戦。初出場国にとっては、これ以上ないほど大きな挑戦になる。
カボベルデは10の島と小さな島々からなり、首都はプライア。かつてはポルトガル領で、1975年に独立した。国名はポルトガル語で「緑の岬」を意味する。
国の大きさは、日本でいえば滋賀県ほど。人口は約60万人で、東京都の八王子市に近い。決して大きな国ではないが、アフリカ予選では常連国のカメルーンを抑えて首位通過を成し遂げた。
ただ、カボベルデはサッカーだけの国ではない。2023年には男子バスケットボールW杯にも出場した。日本代表がパリ五輪出場を決めた一戦で対戦した相手でもある。さらにハンドボールでも男子代表が世界選手権の舞台に立っており、人口約60万人の島国ながら、複数の球技で世界に挑んできた。
文化面では、世界的歌手セザリア・エヴォラを生んだ国としても知られる。「裸足の歌姫」と呼ばれ、2004年にグラミー賞を受賞。心に染みるような歌声で、カボベルデの音楽を世界に広めた。
強豪国の優勝争いだけではない。初出場のカボベルデを知れば、今大会を楽しむ視点が一つ増える。


