[ 2014年2月16日23時27分 ]第3走者の成瀬野生(左)にリレーする第2走者の吉田圭伸(共同)<ソチ五輪:距離>◇16日◇男子40キロリレー

 2011年世界選手権で過去最高の6位に入った距離男子リレーの日本に、悪夢のような結果が待っていた。第3走者の成瀬がアンカーのレンティングにつなごうとしたが、周回遅れが確実だとして係員にスタートを制止された。

 タイムなしに終わる初めての屈辱に佐藤監督は「最悪の結果になって申し訳ない。全て私の責任」と声を震わせた。

 リレーの4人は全日本スキー連盟が定めた個人種目の五輪派遣基準をクリアできなかった。このため連盟の方針に従い、あえて出場の権利がある個人種目に出ず、リレーに向けて調整した。

 3・3キロを3周するコースで第1走者の宮沢が2周目から一気に遅れた。スキーの滑りが明らかに悪く「体調も技術も万全だった。もっと走れるはずだった」と言った。第2走者の吉田は「きょうほど自分の力のなさを恨んだことはない」と涙が止まらなかった。