金の卵たち
【第5回】完全復活!!20年に1人の天才
- 卓球全日本選手権 混合ダブルスで優勝した石川佳純(右)と松平健太 (10年1月15日)
アジアを制するものは世界を制す。それが中国勢が圧倒的に強い卓球界の常識だ。アジア大会初出場の松平健太(19=早大)は「開会式とか出てみたい。いつもとすべてが違う雰囲気だと思う」と目を輝かせる。
関係者が「20年に1人出るか出ないか」という天才だ。ラケットの微妙な角度だけで返球するブロックの技術は世界屈指。昨年の世界選手権4回戦で対戦した北京五輪王者の馬琳は「彼は中国の脅威になる」と、最大級の賛辞を送ったほどだ。
若き天才は異能でもある。7歳の時に「しゃがみ込みサーブ」を、「自分で考えた」。ラケットを立て、トスした球が落下するのと同時に、体を沈み込ませて打つ変則打法だ。球種とコースの変化を組み合わせた数は、20種類に及ぶ。今年はその武器に狂いが生じ、スランプに陥った。5月の世界選手権団体戦では3試合に起用されただけ。「今までにないほどつらかった」。8月に沈ませる体の高さが、微妙に狂っていることに気が付いた。その後はエースの水谷隼を破るなど世界ツアー2大会で4強に進出。完全に復活した。
卓球界の“マツケン”は「イケメン」としても知られる。今年、大手芸能事務所のホリプロと契約。1月の全日本選手権には堀義貴社長自らが観戦に訪れた。注目されることが大好き。「卓球じゃない一般雑誌の表紙を飾りたい。僕にはプレッシャーというものがない」と豪語する。堀社長には「五輪に出ればCMにも出られる」と約束されている。そのためにも「アジア大会でどうしてもメダルを取りたい」。そのメダルはロンドン五輪のヒーロー誕生も約束してくれる。【吉松忠弘】
◆日程 男女団体は13日からで16日決勝。男女単複、混合は15日からで、19日に男女複、混合決勝。男女単決勝は20日。
- 松平健太(まつだいら・けんた)
- 1991年(平3)4月11日、石川県七尾市生まれ。卓球店を経営する父の影響で5歳で卓球を始める。青森山田中2年で代表入り。06年にはジュニア世界選手権で優勝する快挙を達成した。09年全日本で準優勝し、同年の世界選手権ではベスト16に入った。早大1年。169センチ、59キロ。最新世界ランクは自己最高の29位。
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