前田和浩(34=九電工)は、自己ベストから24分以上も遅れる、2時間32分49秒の40位と惨敗を喫した。もう1人の日本選手、藤原正和(34=ホンダ)にも10分以上の差をつけられた。

 序盤から先頭集団の後方待機で、レース展開をうかがったが、15キロ付近で30秒ほど遅れ、25キロでは3分以上の大差を付けられ、勝負に出る機会もなかった。

 マラソンでの世界陸上出場は3回目。北京入りする前日には、同じ福岡県内を拠点とし、今大会を欠場した今井正人(トヨタ自動車九州)から連絡をもらい、「恥ずかしくない走りをしてくるよ」と返答した。仲間の思いも胸にしたが完敗。「粘りを意識したけど、行けなかった。19キロぐらいにケイレンして、40キロぐらいでは両ハム(太もも裏側)をつって、こけそうでした」と、うなだれた。