日本の伝統が惨敗で途切れた。大会開幕を告げる男子マラソンで、藤原正和(34=ホンダ)が2時間21分6秒で21位、前田和浩(34=九電工)は2時間32分49秒で40位。エース格の今井正人(31=トヨタ自動車九州)を故障で欠く中、99年セビリア大会からの同種目の日本勢連続入賞が「8大会」でストップした。

 藤原は、ゴール直後にひざに両手をついて、うなだれた。トップと8分38秒差の21位。日本人トップで入賞、というリオ切符にはるかに及ばなかった。スタート時の気温は22度だったが、強い日差しで温度は上昇。20キロ付近で「頭がボーッとして」と帽子を脱ぎ捨てたが、先頭集団から遅れた。「前を食っていこうと思ったが、動かなかった」。日本の連続入賞がストップしたことについて「日本勢の伝統もあり、リオ内定もとりたかったが、申し訳ない」。足りないものを聞かれて「根本的な力の方かな」と目を赤くして言った。【益田一弘】