第92回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2日、3日)で8年ぶりの優勝に挑む駒大の馬場翔大(4年)が、前回大会5区山登りで大ブレーキとなったリベンジを誓った。

 11日、都内で練習を公開。前々回区間3位と好走したにもかかわらず、前回は低体温症で同17位と悔しい思いをした5区での再走の意志を問われると「5区だけが箱根じゃない。神野くんや山にリベンジではなく、チームの優勝に貢献して箱根にリベンジです」と言い切った。

 1度は陸上部を退部しようとまで悩んだ。この日もゴールした記憶もない前回大会を振り返ると、涙があふれ出た。だが、仲間や家族の支えや激励もあって復活。「もちろん5区をもう1度走りたいなとも思いますけれど、山はレースでなければ…」とトラウマ(心的外傷)を完全に拭い去ったわけではない。それでも、最終学年としてチームを優勝させたい気持ちと、支えてくれてきた方への恩返しをしたい気持ちは人一倍強くなった。

 大八木監督からは「どこを走るかは自分で選べばいい」とエースとしての信頼感は厚い。「どの区間を走ってもいい準備はしています。2年間走って箱根では1度も区間賞はとっていないので、できれば区間賞も。そうなればチームの優勝に貢献できると思います」。涙は笑顔に変わった。