大手町のゴール真後ろで、青学大が連覇の歓喜に沸く姿を、東洋大の服部勇主将(4年)ら選手14人は横一列に並んで、姿勢を正して見ていた。服部勇は「(自分たちが負けたという)実感がなかったです。(東洋大の)渡辺がゴールして2位だったんだなと感じました」。
2位のテープを切ったアンカー渡辺をゴールで出迎え、体を支えながら涙をこぼした。「いろんなことが頭をよぎって…、東洋大で4年間、やって良かったなと思いました」。すぐに涙をぬぐい、支援者、学校関係者が待つ近くの待機場所へ急いだ。
そんな兄の姿を弟弾馬(3年)もしっかりまぶたに焼き付けていた。兄勇馬が2区で区間賞の快走で青学大に22秒差につめ、3区弾馬に託した。しかし、弾馬の足は重かった。区間3位ながら、青学大との差は1分13秒に開いていた。「最後の駅伝で兄に迷惑をかけてしまった。これから、細かいことに取り組んで、1秒をけずりだす努力をしていきたいと思います」。
酒井監督は3区弾馬の序盤の勢いに乗れない動きを敗因として掲げており、主力選手としての責任感を思い知らされた。
弾馬は「調子を合わせる技術が僕にはないと感じました。短いトラックなら自信はありますが、長い距離になると自信がない…。もう4年になります。どんと構えて、レースに臨めるようにしたいです」と苦い結果となったレースを締めくくった。
2009年以降、今年を含めた8回の箱根のうち、半分の4回を東洋大が制している。酒井監督は関係者を前に「東洋大は2位を目指すチームではありません」と、上空でヘリコプターが舞う中で声を張り上げた。強い青学大を倒さない限り、覇権奪回はない。まずは、次世代のエース弾馬の成長が、東洋大の復活への1歩となる。

