男子110メートル障害で金井大旺(25=ミズノ、函館ラサール高)が2年ぶり2度目の優勝を決めた。決勝で向かい風0・1メートルの条件下、大会タイ記録となる13秒36をマーク。日本記録(13秒25)保持者の高山峻野(26=ゼンリン)に0秒11差で快勝し「優勝できたことは良かった」と喜んだ。

2年間の成長を物語った。「自分で動いたのが分かったので、絶望感しかなかった」。1回目のスタートでピストルは2度鳴った。金井の抜群のスタートは、フライングとも紙一重。昨年は準決勝で不正スタートで涙した。今回は「集中が1回途切れた」が、2度目の号砲に全体3番目の速さで反応すると、序盤の勢いのまま駆け抜けた。

2年前と同記録での優勝にも「(前回は)実力以上の120%の力。今はこれよりもいけるという感覚がある」。今季は8月に日本記録に100分の2秒と迫る歴代2位のタイムを記録し、来年の東京オリンピック(五輪)に向け充実ぶりは明らかだ。「これでは(五輪)決勝に進めない。13秒1台を出す力を付けないと」。金井はさらなる成長を誓った。