常葉大菊川が1時間13分39秒で2年連続7度目の優勝を飾った。5区菅谷茉生(まい、3年)が東海大静岡翔洋とのアンカー対決を制し、チームを連覇に導いた。常葉大菊川と男子の浜松商は、来月20日に京都市で開催予定の全国大会に出場する。

常葉大菊川の菅谷が、きらびやかな笑顔でゴールテープを切った。2位に5秒差のトップでタスキを受けたが、すぐに追いつかれ並走。しかし「並んだ方が気持ちよく走れる」と、冷静にレースを展開。残り約1キロからスパートをかけて前に出ると、そのまま逃げ切り「笑顔でゴールしようと思っていたが、うれしくて自然に(笑顔に)なれた」と振り返った。

苦しい日々を乗り越えてきた。昨夏、右ひざ半月板のケガで手術をした。半年で復帰の予定だったが回復が遅れ、全体練習への参加が今年8月にまでずれ込んだ。リハビリ期間が長引き、八木本雅之監督(59)にはやる気を失っているように見えた。菅谷は同監督から一喝され、目を覚ました。この日は、右ひざにテーピングを巻いて走るも「痛みはまったくなかった」と万全の状態で持っている力を発揮した。

一昨年11月の東海高校駅伝以来、2年ぶりの駅伝を走り終え「すごく楽しかったです」。来月には、憧れ続けていた都大路の舞台に立つ。25位に終わった昨年は、応援することしかできなかった。今年は中心選手としての自覚を持ち、「アンカーをやりたい。ただ走るのではなく、上位を目指した走りをしたい」と決意を示した。【河合萌彦】