1組は柳田大輝(19=東洋大)が、10秒19(無風)で1着で決勝進出を決めた。50メートルすぎに抜け出すと、一気に後続と差をつけて、ラストをスピードを落としてゴールする余裕を見せた。3日の予選でも後続を寄せ付けない余裕の快走で、10秒19(追い風0・2メートル)で2組1位通過していた。

今季は春から結果を残してきた。4月の織田記念では10秒25で優勝。連覇を達成した5月12日の関東インカレは、追い風3・1メートルの参考記録ながら10秒09をマーク。同21日のセイコーゴールデンGPでは予選で10秒13と自己記録を更新した。

昨年7月の世界選手権(米オレゴン州)では男子400メートルリレーに出場。アンカーとして日本の3大会連続メダルを目指したが、予選で第2走者の鈴木涼太と第3走者の上山紘輝のバトンパス違反で失格。「もっと力をつけて戻ってきたい」と奮起を誓い、冬季にウエートトレーニングで、世界で戦える筋力の強化に取り組んだ。

昨年の日本選手権は3位だった。同日午後6時35分スタートの決勝では悲願の初優勝という結果で、この1年間の成長を実証する決意だ。