1日から東海大陸上部短距離ブロックコーチに就任した男子400メートル日本歴代2位の佐藤拳太郎(31=富士通)が8日、神奈川・同大湘南キャンパスで取材に応じた。

城西大出身の現役選手。異例のOB以外からのコーチ抜てきは、同種目元日本記録保持者で陸上部部長兼短距離ブロック監督の高野進氏(64)の考え。「OBの存在も大きかったが、人物的にも資質的にも全然問題ない。タイミングがばっちりあった」。

3年前の世界選手権ブダペスト大会で、当時高野氏が保持していた日本記録を塗り替えたことも決め手の1つ。残り1年で定年退職と時間も限られた中でもあったため、後任として白羽の矢を立てた。

佐藤は現在、実業団の富士通に所属しながら博士号を取得中。今後は同大体育学部の特任助手として教壇に立ち、1年間かけて指導体制を高野氏から移行していくという。「教育活動だけでなく、研究活動を通してより科学的知見からのコーチング活動も行えるように学生とももに活動をしていきたい」。

今後も富士通の所属選手として活動する意思も示しており、「競技者として教授として、2つの視点からコーチングできるのは今の私にしか成し得ないこと」とアピールする。

選手としては来年の世界選手権北京大会での個人種目とリレー代表を見据える。

昨年の同選手権東京大会では富士通の中島佑気ジョセフ(24)が、日本勢最高の6位入賞。同予選では佐藤が持つ日本記録を塗り替える44秒44をマークしたこともすでに刺激に変えている。

目標に掲げたのは、日本人未到の境地43秒台だ。

1600メートルリレーでもチームが勝つためにも「44秒では足りない。私が43秒のところを目指すことができれば。研究、実践して出したものをコーチング活動でも出せればさらに私よりも速い選手が生まれてくる。日本も勝っていきたい願望があるので、その一助になりたい」。記録を塗り替えるため走り続ける。【泉光太郎】