どーもです。今日から紹介するのは、テーラーメイド「SIM2」シリーズのFWです。今回は「SIM2」「SIM2 MAX」「SIM2 MAX・D」の3モデルのラインアップですが、ドライバーの性格とほぼ同じであるはずだろうと想像しています。というわけで、まずは「SIM2」FWからいってみましょう!


まずは見た目から。


ソールデザインですが、接地面面積を減らして抜けの良さを実現した「Vスチールソール」がさらに進化しているようです。その辺はよく分かりませんが、確実に言えることはこのソールプレート自体がウエートになっていて、かなりの低重心を意識しているということですね。また、先代「SIM2」FWではフェース後部に配置されていたウエートが「SIM2」FWではかなり後ろに配置されていました。

フェースはセミディープで先代と変わらずといった感じかな。形状的にも変わっていないような気がしました。

ボディもセミディープですが、先代と確実に違う点はヒップダウンしているところ。先代はミドルバックでしたよね!

後ろ姿ですが、先代よりもクラウンの盛り上がりを確保しているように見えました。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積はかなり小さめ。先代よりもコンパクトな印象でした。実際、ヘッド体積も10cm3小さくなっていました。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TENSEI SILVER TM50(‘21)」Sフレックス装着モデルの3W。スペックは、ロフト角15度、ライ角56.5度、長さ43.25インチ、総重量316g、バランスD2.5。ヘッド体積170cm3。シャフトスペックは54g、トルク4.0、中調子。カチャカチャの試打ポジションはSTD。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。でもグリップはいい感じの太さでした。シャフトを手でしならせてみると、ドライバー以上に硬さを感じました。短いからということもあるでしょうが、それにしても一般的なSフレックスよりもややしっかり感がある感じで、しなりポイントは真ん中辺り。ワッグルしてみると、ヘッドの動き型も結構少なめ。素振りしてみると、しならなそうな雰囲気でした。


実際に打ってみると、まあ、素振りのイメージ通りで、それほどしなりは感じません。小振りなヘッドも相まってか、なんか手元剛性の高さばかりが目立った感じでした。先代試打時はプシュアウトスライスを連発しましたが、今回はそこまで太刀打ちできないイメージはなかったかな。でも、やっぱりシビアですわ~!! 球が上がりやすいという基本的な扱いやすさこそ確保されていますが、基本的にはスイング通りの出球で、ナイスショットにはそれなりのスイングが必要というシビアさもありました。決して、扱いやすいFWではないと思います。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで、

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS41.9m/s、初速58.2m/s、打ち出し角16.9度、バックスピン量2530.0rpm、サイドスピン-506.4rpm、飛距離231.0rpm

【ベスト】

HS42.6m/s、初速59.2m/s、打ち出し角16.3度、バックスピン量2408.5rpm、サイドスピン-670.3rpm、飛距離234.2rpm


打感はソリッド系かな。ドライバーのようなマイルドさだけではなく、弾き感もそれなりに感じました。音ですが、ドライバーよりはやや高めだったかな。


弾道はこんな感じで、


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には高弾道。このクラブ唯一のお助け要素は、この球の上がり方ですが、それでもきっちり上げきるにはそれなりの技術も求められそうな印象でした。直打ちで打ってもそこそこ上がりますが、「ちょっと厳しいな」なんて感じることもチラホラ。スピン量はめっちゃ少ないっすよね。ちょっとしたドライバーとなんら変わりはないイメージでした。


出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系。先代よりはつかまりは良くなっているイメージですね。短いせいもあると思いますが、ドライバーよりはつかまりもいい感じでした。


シャフトフィーリングですが、なんかピンピンした感じもありましたね。バランスD2.5ですが、正直そこまでヘッドが効いている感じはなく、D0って言われたら信じちゃうくらいでしたw 見た目でヘッドが小さい印象でしたが、切り返しでもう少しヘッド重量を感じられ良かったかも・・・


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低43m/sはあったほうがよさそうですかね。球の上がりつかまりは先代とそれほど変わりませんが、上がり方は確実に良くなっていました。でもそれはあくまでも先代比であって、一般的なFWのなかでは〝中の中〟イメージ。基本的にはスイング通りの出球が得られるモデルですね。球はそこそこ上がるけど、操作性もそこそこ意識したモデルだと思います。先代よりは扱いやすさがあるとは思いますが、決して優しいモデルではないので、手を出される方はそれなりの自信と覚悟が必要なモデルだと思います。

<テーラーメイド「SIM2」FW>

■KAZ’s インプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:8▽操作性:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ボディ=6-4チタン、フェース=ZAチタン(ZA)、クラウン&ソール=グラファイト・コンポジット+スチールウエート

■シャフト(重量/トルク/調子):「TENSEI SILVER TM50(‘21)」(S=54g/4.0、SR=52g/4.4、R=50g/4.8/中調子)。「ツアーAD HD-6」(S=66g/3.1/中調子)。「Speeder661 EVOLUTION VII」(S=66g/3.4/先中調子)。「Diamana TB60」(S=64g/3.7/中元調子)。

■価格:「TENSEI SILVER TM50(‘21)」装着モデル各1本5万円+税。「ツアーAD HD-6」「Speeder661 EVOLUTION VII」「Diamana TB60」装着モデル各1本6万8000円+税。