どーもです。キャロウェイのニューモデル「EPIC MAX FAXT」シリーズ最後を飾るのはアイアンです。見るからにぶっ飛びそうなモデルですが、果たしてその通りなのでしょうか? ブラックなバックフェースがかなりスタイリッシュさをかもし出していますよね。ある意味持つ者の所有欲も満たしてくれそうなモデルかなって。そんなわけで、早速いってみましょう。


まずは見た目から。


構造的には、どうやら中空アイアンのようです。ヘッド下部の内部にはなんと55gにもおよぶ「タングステン・エナジー・コア」を搭載なんだとか!! また、「ウレタン・マイクロソフィア」も搭載することで、フェースの反発を損なうことなく、不必要な振動を抑えているようです。

フェースはラージですね。トゥ側の縦幅に対して、ネック側はそれほど深くありません。そのせいか、妙にトゥが立っているような印象も受けました。

ソール幅は、フェースの大きさに対してほぼ妥当かな。

ネックはグースネック。ボディは中空ですが、そこまでファットではないように見えました。

構えてみるとこんな感じ。当たり前ですが、ロフトが立って見えますよね。でも、ブレードの厚さもしっかり確保されているので、ある程度クラブがなんとかしれそうな気配を感じられます。

今回試打したのは、オリジンルカーボンシャフト「Speeder EVOLUTION for Callaway」Rフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角26度、ライ角61.5度、長さ37.5インチ、総重量336.5g、バランスC8。シャフトスペックは、重量46g、トルク4.1、中調子。


試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはかなり軽め。でも、このアイアンもそこそこ太さを確保したグリップでした。試打クラブの関係で、オリジナルカーボンシャフトのRフレックスモデルしか手配できませんでしたが、シャフトを手でしならせてみると、まず気になったのはドライバー以上にグリップした右手の先辺りが緩いこと。その上でRフレックスということもあり、かなりしなる印象でした。しなりポイントは真ん中よりもやや先辺り。ワッグルしてみると、バランスが軽いせいもあってか、手でしならせた印象にしてはヘッドの動き方は静か。素振りの感覚もシャープに振れそうですが、ボク的にはヘッド重量をもう少し感じたいかなって。


実際に打ってみてまず感じたのは、打感の硬さ。中空構造のわりにはあの独特な柔らかさはなく、硬さを伴う弾き系で、球離れもかなり速いイメージでした。球の上がり方も、ドーンと上がる感じではなく、高めの中弾道。弾丸ライナー系のイメージで、とにかくランがガッツリ出そうな感じでした。ぶっ飛び系アイアンにはドーンとキャリーで飛ばすモデルと弾丸ライナー系で飛ばしてランで距離を稼ぐモデルの2タイプがあると思いますが、「EPIC MAX FAST」アイアンは後者のイメージでした。硬さを伴うような打感ですが、それでも芯を食うと確実に分かると思います。ミスヒットというか薄めの当たり方でも、ほぼ弾道イメージが変わらないのも特筆事項ですね。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS41.2m/s、初速52.7m/s、打ち出し角14.1度、バックスピン量4730.6rpm、サイドスピン-523.1rpm、飛距離187.5y

【ベスト】

HS41.5m/s、初速53.1m/s、打ち出し角14.2度、バックスピン量4690.3rpm、サイドスピン-606.4rpm、飛距離189.5y


打感は硬さを伴う弾き系。ボク的には、中空構造はあの独特な柔らかさしか体験したことがないので、そういう意味では初体験でした。音もカンカンした感じの甲高さもあったので、その影響も大きいかな。


弾道はこんな感じで


スカイトラックの弾道データはこんな感じ。


弾道的には高めの中弾道ですが、ロフト角を考えれば上がりやすさはあると思います。ロースピンの弾丸ライナー系で、ランが出そうな感じです。


出球傾向ですが、ボクのスイングでちょっと強めのドロー。総重量が軽い上にシャフトが柔らかいので、無意識に調整しているのかもしれませんが、心配していた腐れフックは顔を出しませんでしたw


シャフトフィーリングですが、まず気になったのがドライバー以上にグリップした右手の先辺りが柔らかいこと。ドライバーの時にも書きましたが、最近このようなシャフトが増えてきているように思います。その上で先端部も柔らかめですが、ヘッドがそれほど重くないようなので、そこは自然なしなり感なのかなって感じでした。もしかしたら、高めの中弾道だったのはこのシャフトの特性とボクのスイングとの相性だったのかもしれませんね。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS36~38m/s±2m/s辺りにオススメかな。確実にオートマチック系ぶっ飛びアイアンのテーストですが、少なくともボクのスイングでは、球の上がり方はそこそこのイメージでした。払い打ち系なら上がるのかな!? また、つかまりもウッド系ほどではなかったかな。ターゲットは払い打ち系のスライサーだと思いますが、取り敢えず、ぶっ飛び系でアイアンであることは間違いないです!!


最後に「EPIC MAX FAST」シリーズの総括ですが、ドライバー&FWは「EPIC SPEED」「EPIC MAX」の良いところ取りのモデルでした。総重量がかなり軽めなこともあり、ゆったりスイングの男性ゴルファーやアスリート系女子ゴルファーにもオススメ。UTは球の上がり方はドライバー&FWほどではないけど、つかまりは似たような感じで、少なくとも「EPIC MAX」とも合わせて使えそうなイメージでした。最後はアイアンについてですが、球の上がり方もつかまりもドライバー&FWほどではない印象でした。カーボンシャフトモデルとスチール「NSPRO Zelos 7」モデルは「EPIC MAX」とも合いそうなイメージ。スチールシャフト「NSPRO950GH neo」も純正でラインアップされているので、これなら「EPIC SPEED」に合わせても使えそうかなと思います。

<キャロウェイ「EPIC MAX FAST」アイアン>

■KAZ’ sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9.5▽上がりやすさ:9.5▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=軟鉄+ウレタン・マイクロスフィア+タングステン・インナーウエート、フェース=17-4ステンレススチール

■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「Speeder EVOLUTION for Callaway」(R=46g/4.1/中調子)。スチールシャフト「NSPRO950GH neo」(S=98g/1.7/中調子)、「NSPRO Zelos 7」(S=77.5g/2.6/先調子)。

■価格:5本(#7~9、PW、SW)セット16万円+税、単品(#6)3万2000円+税。