どーもです。PINGのニューモデル「BLUE PRINT」アイアンと「G410 LST」ドライバーを試打できました。まずは「BLUE PRINT」アイアンからレポしようと思いますが、このアイアン、PING使用初のマッスルバックアイアンですよね。先週末に紹介した「スリクソン Zフォージド」の際に書いた「同じタイミングで試打したあるモデルよりはまだ良いかな・・・」と書いたのはこのアイアンです。先に結論書いちゃいますが、このアイアン、一切お助け機能はありません!! ボクレベルにはリアルガチで難しいモデルでした。#7でさえも、かろうじて打てた印象でした。そんなアイアンですが、ボクなりのレポをしてみましょう。
まずが見た目から。
プレーンバックにサテン仕上げ。何も飾らない。そんな無骨さには、思わず背筋がピっとします。
フェースは小顔。形状的にはややトゥが立った感じですね。もう、「いかにも!」といった感じ。
ソール幅が、メッチャ狭いですわ~! なに、この狭さ・・・
ネックはドストレート。PINGのアイアンといえばグース系のイメージですが、さすがにこの形状ですからね。トゥ側にはウエートらしいネジも見えますが・・・
構えてみるとこんな感じ! トップブレードが刀の刃ですな!! もう見た目からはシビアしか伝わってきませんでした。
今回試打したのはスチールシャフト「NSPRO MODUS3 TOUR105」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角34度、ライ角62度、長さ37インチ、総重量420.2g、バランスD0.5。シャフトスペックは、重量106.5g、トルク1.7、元調子。
試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。
持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまずです。で、グリップはかなり太め。グリップ重量および下撒きテープの影響で、バランスが軽くなっているじゃないかと思うほどでした。まぁ、PINGはフィッティング販売なので、これはあくまでも試打クラブの感想ですので! シャフトを手でしならせてみると、気持ちしなる感じですが、まぁ、スチールシャフトですからね。ワッグルしてみてもしなり感がほぼありません。素振りしてみると、その分シャープに振れそうな印象でした。
その見た目に「打てるかな・・・」とビビリながらの試打でしたが、1発目はまずまずの手応えでした。ですが、2発目からはなかなか芯に当たりませんでした。この形状ですから厳しいのは覚悟していましたが、ここまで厳しいとは正直思いませんでした。キッチリダウンブローに打ち込めないと、球は上がりません。ボク的には「球の上がりやすさ」=「扱いやすさ」につながると思っていますが、そういう意味では、言葉は悪いですが「扱いにくい」アイアンとなってしまいます(汗) 普段いかにクラブに助けられているのかを、否が応でも感じざるを得ない結果となりました。ハッキリいって、ボクのエースアイアン(キャロウェイ「Xフォージド(2013)」)が簡単に思えるほどでした。ボクレベルへのアシスト機能は一切ありません。スイングのミスが出球のミスに直結する超マニュアル系アイアンでした。完全にプロユースを意識したモデルで、ボクレベルが興味本位で手を出したら、すぐにお蔵入りか売り払う運命になりそうなアイアンでした。
スカイトラックの弾道データはこんな感じで、
その各球データはこちら。
【3球平均】
HS37.9m/s、初速48.3m/s、打ち出し角18.5度、バックスピン量5496.1rpm、サイドスピン-953.1rpm、飛距離161.1y
【ベスト】
HS38.3m/s、初速48.9m/s、打ち出し角18.4度、バックスピン量5480.0rpm、サイドスピン-708.5rpm、飛距離163.6y
打感は芯を食えばメチャクチャ柔らかいのですが、ボクの場合は、おそらく芯を若干外しているからだと思いますが、気持ち弾き感もあるような感じでした。音は違和感のないシャッター音系でした。
弾道はこんな感じで
そのスカイトラックデータはこちら。
弾道的には、キッチリダウンブローに打てれば、球は上がります。払い打ち系では、まったく球が上がらないと思います。レベルブローでも厳しそうなイメージでした。とはいえ、多少芯を外しているような感じでも、スカイトラックを確認する限りでは、スピン量は安定していました。芯も点のような狭さですが、ボール半分くらいのズレならカバーしてくれそうな雰囲気でした。
出球傾向は、ボクのスイングでドロー系ですが、スイング通りの出球です。この辺もかなりシビアです!
シャフトフィーリングですが、切り返しで気持ち手元がしなって、タメを作ってくれるイメージかな。スイングと出球が気になってしまい、シャフトフィーリングまで気が回っていなかった、というのが事実です(汗)
#7でも惨敗感が強かったにも関わらず、このアイアンも#5に挑戦してみました。同シャフトモデルで、スペックはロフト角27度、ライ角60.5度、長さ38インチ、総重量406.2g、バランスD0.5。
バックフェース
フェース
ソール
横顔はこんな感じで
構えてみるとこんな感じでした。
スカイトラックの弾道データはこんな感じで、
その各球データはこちら。
【3球平均】
HS39.0m/s、初速49.8m/s、打ち出し角15.7度、バックスピン量4378.6rpm、サイドスピン-693.8rpm、飛距離172.3y
【ベスト】
HS39.6m/s、初速50.8m/s、打ち出し角16.3度、バックスピン量4367.2rpm、サイドスピン-628.2rpm、飛距離177.8y
弾道はこんな感じで
そのスカイトラックデータはこちら。
ハッキリ言いましょう。
完敗です!!
ボクの技術では、このアイアンの良さを体感できませんでした。#7でも書いたとおり、キッチリ本物ダウンブローで打てないと球が上がりません。ボクの場合ややアウトからカット気味に打つことで球は上がりましたが、そうなるとスピン量が増えてしまいますし、まず距離をロスしてしまいます。先週末紹介したZフォージドの#5が簡単に思えるほどですし、マイアイアンはあんな見た目ですが、実は「クラブに助けられていたんだ~!!」とあらためて実感した次第です。
今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS43~45m/s以上におすすめです。で、肝心なターゲット層ですが、とにかくクラブのアシスト機能は一切ないと言っても過言ではありません。せいぜい芯をボール半分くらい外してもOKくらいで、スイングのミスがそのまま出球にも直結するシビアさがあります。ここ数年でボクが試打したアイアンでは、断トツの難しさでした!! プロや球筋をコントロールしたい片手ハンディ以下のアスリートゴルファーにとっては、思い描いた弾道を具現してくれるでしょう。また、当たらなければ飛ばないだけなので、そういう意味での安心感はあると思いますが、ボクレベルが見た目の格好良さで買おうものなら、即〝コレクション〟入りですね。
それにしても1本3万2000円+税って・・・・。PINGらしくない高価なアイアンですな!! それだけ技術が詰まっているということですかね!
<PING「BLUE PRINT」アイアン>
■KAZ’s インプレッション(10点満点)
▽飛距離:8▽上がりやすさ:8▽操作性:10▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:6
■ヘッド:8620カーボンスチール
■シャフト(重量/トルク/調子):「ダイナミックゴールド」(S200=129g/1.6/元調子)、「NPRO MODUS3 TOUR120」(X=120g/1.6、S=114g/1.7/中元調子)、「NSPRO MODUS3 TOUR105」(X=112g/1.6、S=106.5g/1.7、R=103g/1.9/元調子)「NSPRO950GH」(S=98g/1.9、R=94.5g/2.0/中調子)。
■価格:1本3万2000円+税。