どーもです、今日紹介するのは、ダンロップスポーツのニューモデル「XXIO12」シリーズのFWです。同シリーズは期待値が高いだけに、「先代を上回る結果が出ないと」という思いもあります。ロングセラーブランドの宿命かもかもしれませんが、昨日紹介したドライバーでは、少なくともボク個人としては正直とまどいがありました。でもこのFWを打ってみて、やはり「XXIO12」シリーズは「XXIOエックス」シリーズとのすみ分けをよりハッキリさせているのでは、という思いが強くなりました。というわけで、いってみましょう。


まずは見た目から。


ボディはドライバー同様「柔・剛・柔・剛」の4層構造を採用。

フェースはシャロー。形状も先代とほぼ同じかなと思います。

ボディはシャローだけど、見た目的には先代とは別モノ。ヘッド自体がやや上を向いているのは先代同様ですが、フェース側全部のクラウン&ソール部分がやや厚めになっています。

後ろ姿です。ドライバーで採用されていた“飛びの翼”アクティブウイングですが、FWでは全く別の形での採用になっていました。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積ですが、ヘッド体積は先代よりもやや小振りですが、見た目的には小振り感はないですね。“飛びの翼”ですが、FWはネック側の盛り上がり部分のようです。トップラインとつながっていますが、このステップクラウンに加え、凹んだ部分の薄肉化で生まれた余剰重量を効果的に配置することで、低・深重心を実現しているようです。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「ゼクシオ MP1200 ネイビー」Sフレックス装着モデルの3W。スペックは、ロフト角15度、ライ角58度、長さ43.25インチ、総重量285g、バランスD3。ヘッド体積185cm3。シャフトスペックは、重量41g、トルク5.7、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽めでグリップも細め。シャフトを手でしならせてみると、Sフレックスでもかなり柔らかめ。同重量帯をあまり試したことがないので分かりませんが、結構柔らかめでした。しなりポイントは中間よりもやや先辺りで、やはりネイビーに変わった10cmほど先辺り。このFWもグリップ辺りにやや柔らかさがある感じでした。ワッグルしてみても大きくヘッドが動き、素振りしてみるとドライバーと同じような感じでした。


実際に打ってみると、まず打音ですが、やや高めだけどドライバーで気になった金属的な音はなかったかな。素振りしてみた感覚では正直めっちゃ曲がりそうな雰囲気もありましたが、思ったよりも曲がりは少ない印象でした。まあ、ドライバーよりはややつかまりがいい感じかな。先代はFWでもドライバーとほぼ同じような弾道イメージでしたが、新作はそこまでではない印象でした。いろいろと考えた結果、ボクが出した答えはスピン量。先代は2800rpm辺りでほぼドライバーと変わらないスピン量でしたが、「XXIO12」は3000rpm超とやや多め。これはシャフトの味付けだと思いますが、そう考えると、やはりこの「XXIO12」シリーズは「XXIOエックス」とのすみ分けを考慮したモデルかなって思っちゃいました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS42.3m/s、初速58.7m/s、打ち出し角17.1度、バックスピン量3156.9rpm、サイドスピン-407.4rpm、飛距離230.3y

【ベスト】

HS42.3m/s、初速58.7m/s、打ち出し角16.6度、バックスピン量3079.8rpm、サイドスピン-309.0rpm、飛距離231.8y


打感は弾き系。先代はソリッド系としていましたが、「XXIO12」は弾き感たっぷりかなって。音は高音系ですが、ドライバーのような金属的な感じはなかったかな。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこんな感じ


弾道的には高弾道。球を上げようという意識は一切不要ですね。ボク的には扱いやすさを最優先したモデルの印象です。ただし、スピン量はやや多めかな。まあ、この辺はシャフトの味付けなんでしょうけど。


なお、直打ちの弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


距離は今イチですが、球は上がりやすいので、かなり実戦的な1本だと思います。


出球傾向は、ボクのスイングでもドロー系。もちろん、これはインサイドアウトでヘッドを右前に放り出すイメージです。前述通り、ドライバーよりはつかまる感じですが、あのシャフトの感覚からしたら、ある意味「この程度ですむのね!!」といった感じでした。


シャフトフィーリングですが、ドライバーとほぼ一緒で、さすがにボクには柔らか過ぎかな。切り返しで結構しなりが大きく、ヘッドが動いている感じでワンテンポ遅れ、ダウンスイングではインパクト前でギュンとしなり戻る感じでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS36~40m/s辺りにオススメ。スイングタイプ的には払い打ち系で、持ち球はスライス向け。ある意味XXIOらしいモデルでした。先代は、いろんなことを意識する必要はあるけど、ボクでも使えそうな印象はありましたが、XXIO12はこのままではちょっとしんどそうな印象で、使うならシャフト交換必の印象でした。

<ダンロップスポーツ「XXIO12」FW>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:10

▽飛距離:9.5▽上がりやすさ:9.5▽操作性:6▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:10

■ヘッド:ボディ=、マレージング綱、フェース=HT1770M

■ロフトバリエーション:3W=15度、4W=16.5度、5W=18度、7W=20度、9W=23度

■シャフト(重量/トルク/調子):「MP1200」(S=41g、SR=39g/5.7、R、R2=37g/5.8/中調子)

■価格:各1本5万8300円(税込み)