どーもです。ミズノ「JPX923」シリーズですが、今日紹介するのは「JPX923ホットメタルHL」アイアンです。これは、先代ではラインアップされていなかった追加モデルで、おそらく「HL」はHigh Launch(ハイ ローンチ)の頭文字かと思います。「JPX923」シリーズとしては唯一のカーボンシャフトモデルで、メーカー的にもより打ちやすさを意識したモデルなんじゃないかなと想像できますが、果たしてその通りなのか? 早速、いってみましょう。


まずは見た目から。


バックフェースから見る限りは、形状的には「JPX923ホットメタル」アイアンとほぼ同じように見えました。

フェースはセミラージで、やはり形状的にもほぼ同じ印象です。

でも、ソール幅はよりワイド!! 

ネックはギリセミグースかな。「JPX923ホットメタル」アイアンよりはグースが強い感じ。

構えてみるとこんな感じですが、確実に違うのはグース度合い。よりグースが強いので、しっかりつかまりそうな雰囲気ですが、フッカーのボクにはちょっと…

今回試打したのは、カーボンシャフト「22MFUSION i」Rフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角31度、ライ角61.5度、長さ36.75インチ、総重量367g、バランスC9。シャフトスペックは、重量51g、トルク未発表、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボールを使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはさすがに軽め。グリップもやや細め。シャフトを手でしならせてみると、Rフレックスらしい硬さで、しなりポイントはほぼ真ん中。ワッグルしてみると、意外とヘッドの振れ幅は少なめ。素振りしてみると、ボクの場合、軽いせいか手首で操作できちゃいそうな感じでした。


実際に打ってみると、HLがハイローンチの頭文字であることを実感するくらい、ガッツリボールが上がります!! もちろん、「JPX923ホットメタル」アイアンよりもストロングロフトモデルですが、それでも上がりやすいイメージでした。基本性格的にはオートマチックにボールが上がって、つかまるモデルですが、重量的に軽いということから、手元で操作できてしまうイメージもあって、フックもスライスも出てしまいました。ボク的には、切り返しで力まず、フォローを意識したスイングで打てれば、いい感じの弾道でした。それでも、よりつかまって、スピン量も多めですが、これはもうシャフトの影響でしょうね。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS37.2m/s、初速47.5m/s、打ち出し角21.1度、バックスピン量4505.1rpm、サイドスピン-893.8rpm、飛距離166.2y

【ベスト】

HS37.5m/s、初速47.8m/s、打ち出し角21.3度、バックスピン量4455.6rpm、サイドスピン-1171.7rpm、飛距離167.1y



打感はソリッド系だけど、シャフトのトルクの影響かやや重さのあるインパクト感でした。音も、「JPX923ホットメタル」アイアンよりは高音がカットされた感じでした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には文句なしの高弾道。クラブがガッツリ、ボールを上げてくれます。スイングで上げようなんて意識はまったく要りません!! スピン量はやや多めですが、これはシャフトの影響でしょうね。


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。ボクの場合、切り返しで力まず、フォローで止まれるスイングでドロー系。切り返しで力んだり、手元で操作しちゃったりすると、フックもスライスも出ちゃいました。


シャフトフィーリングと振り感ですが、これはもう総重量的に軽いので、手元で操作できちゃうのが最大の問題で、ボクにとっては、いわゆるアンダースペック症候群モデルでした。前述通りのスイングでのフィーリングは、表現としてマイナスかもしれませんが、“鈍い”というか、シャフトトルクが大きいモデルにありがちなあの感じ(分かりますかね?)でした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS36~38m/s辺りにオススメで、上限40m/sまでかなと思います。基本性格的には、もちろんオートマチック系。「JPX923ホットメタル」アイアンの3モデル中、最もオートマチックに上がって、つかまるモデルですね。スイングタイプ的には、ボディターンのスインガータイプ向けで、持ち球的にはスライス系にオススメ。ヒッタータイプはやめたほうが良さそうかな。メーカーの意図を存分に感じられるモデルでした。

<ミズノ「JPX923ホットメタルHL」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:10

■ヘッド:ニッケル・クロムモリブデン鋼

■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「22MFUSION i」(R=51g/-/中調子)

■価格:5本(#6~PW)セット11万5500円、単品(#5、GW、SW)各1本2万3100円。 ※価格は税込み