永井花奈プロ(23)が、アイドル界最強の呼び声も高いSKE48山内鈴蘭(26)の挑戦を受けた! 埼玉・飯能グリーンカントリークラブのインコースで、ハンディ戦での9ホールのマッチプレー。対戦内容はもちろん、技術やメンタル面のヒントを紹介します。

ライン読む永井花奈プロ(左)と山内鈴蘭
ライン読む永井花奈プロ(左)と山内鈴蘭

山内は現在テレビ東京系ゴルフ番組「日曜ゴルフっしょ!」(日曜、午前11時)にレギュラー出演中。男女ツアーのプロアマ大会にも多数参加し、自己ベスト78を誇る腕前だ。それでも、ハンディがないと厳しいだろうということで「4回打ち直し可」のハンディを設定。だが、山内から猛抗議を受けた。

山内 花奈ちゃんはツアープロだよ! 打ち直し4回ではすぐに終わっちゃう。いいのですか?

紙面で9ホール紹介したい我々の気持ちを逆手に取り、ハンディ改正を要求。山内の要求をのみ「9回」に変更。永井プロにも了解をもらっての対戦となったが。実は山内の闘志はメラメラと燃えていたのだ。

ティーショットを放つ山内鈴蘭
ティーショットを放つ山内鈴蘭

◆10番ホール、378ヤード・パー4

永井 このホールは打ち上げです。ティーショットでヘッドアップして右に行きやすいので、注意が必要です。

ティーショットは山内から。歴戦の猛者もさすがに緊張の面持ち。打ち終わると思わず声が漏れた。

山内 緊張した~!! 試合みたい!

山内鈴蘭は2ndナイスショットにガッツポーズ
山内鈴蘭は2ndナイスショットにガッツポーズ

ともにフェアウエーをキープ。山内の第2打目は残り170ヤード。1度は3番ウッドを持ったが5番ウッドに変更。

山内 グリーン左にバンカーがあるので、そこには入れたくない。花道狙いでいきます。乗らないと思うけどいいとこまでいけば。

その言葉通り、花道をキープした。永井は残り136ヤード。8、9番アイアンを持ち8番を選択。

永井 大きめの番手で130ヤード打つつもりでいきます。

永井プロは2オン
永井プロは2オン

永井のショットはピン筋をさすショット。山内は「かっちょえ~!」とつぶやいていた。

山内の3打目はピンまで17ヤード、ラフから50度の寄せ。入念な素振りをするも、強く打ち過ぎてグリーンオーバー。

打ち直す山内鈴蘭
打ち直す山内鈴蘭

山内 は~い、打ち直します!

永井 ラフは順目、逆目で飛び方が変わってきます。ここは順目で芝の抵抗が少ない分飛びやすいので、バックスイングを大きく取らなくても大丈夫です。

山内 逆目かと思っていた。

永井 素振りで芝の抵抗がなく、ソールが滑る感覚があれば順目。逆に抵抗があって、突っかかるような感覚なら逆目です。

打ち直しの寄せをピン右奥1メートルにつけた。

グリーンはコーライ芝。永井は12メートル下りややフック読みのバーディーパット。「距離感に気を付けて」というファーストパットは山内のマークの内側だった。

一方、山内は大事なパーパット。

永井 私のが思ったより切れなかったので、私ならピンに当てるつもりで真っすぐですね。

山内 それができるかどうか(笑い)。

山内鈴蘭惜しくもパット入らず
山内鈴蘭惜しくもパット入らず

このパーパットを引っ掛け、ボールはカップの左を通過。打ち直しを宣言するも、すぐさま思いとどまり、カップインでボギー。永井はしっかり沈めパーセーブで、永井の1UP。

永井プロ楽々2パットパーで1UP
永井プロ楽々2パットパーで1UP

山内 アマチュアは1メートルくらいのパットをよく外します。何かコツはありますか?

永井 私は半分くらいに通すポイントを設定して、そこを狙うようにしています。距離が短ければ、ブレも少ないですから。それとコーライはちょっとミスがベントよりも大きく影響します。

残り8ホール。勝負の行方はいかに。

笑顔で意気込む山内鈴蘭(左)と永井花奈プロ
笑顔で意気込む山内鈴蘭(左)と永井花奈プロ

◆永井花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都生まれ。アマチュア時代は13、14年「関東女子ゴルフ選手権」を連覇。14年にはナショナルチーム入り。16年7月、プロテスト合格。17年に樋口久子・三菱電機レディースでツアー初優勝を果たすと、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。昨年も36位で3年連続のシード権確保。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK&LONA、シューズはecco。趣味は映画観賞。155センチ。

◆山内鈴蘭(やまうち・すずらん)1994年(平6)12月8日、千葉県生まれ。09年AKB48の6期生としてデビュー。14年SKE48チームSに移籍。父の影響でゴルフを始め、中学生時代にはプロとアイドルを目指し、オーディション合格でアイドルを選択。現在ゴルフを通じて社会貢献を目指すプロジェクト「Gorurun」でゴルフウエアなどのプロデュースや子どもたちの可能性を広げる「魔法の子プロジェクト」などを展開している。152センチ、血液型O。

◆取材・構成 川田和博

◆撮影 狩俣裕三

◆協力 飯能グリーンCC(埼玉)