全米女子アマを制した馬場咲希(17=東京・代々木高2年)の飾らない人柄に好感を持った。

先日、ゴルフ担当キャップとともにインタビューする機会に恵まれた。馬場は年末年始をタイで過ごし、公式インスタグラムにトラとのツーショット写真を掲載。バンジージャンプに挑戦したことなどをつづっていた。「トラはかわいいなって感じで。写真を撮るのも楽しかった」。度胸の良さを感じさせながらも、バンジージャンプは「すっごい怖かった」と素直に明かした。裏表がない。壁がなく明るい。こちらも話していて、とても楽しい気持ちになる。

どんな質問にも、真摯(しんし)に答えてくれた。写真撮影ではカメラマンのリクエストに応え、寒空の下、薄着で何度も笑顔でジャンプ。嫌な顔一つしなかった。

誰に対しても物おじしない。04年アテネ五輪男子ハンマー投げ金メダリストでスポーツ庁の室伏広治長官との座談会でも、積極的に質問した。初めて出演した正月バラエティー番組でも、とんねるず石橋貴明や小栗旬ら芸能人に対して、気後れした様子は見られなかった。時の人となっても、芸能人、政治家、一般人などの区別はなく同じように接しているように感じた。

記憶力も抜群にいい。半年前に国内ツアー出場した際、地面の球を直接ドライバーで打つ“直ドラ”についてほんの少しだけ言葉を交わした。インタビュー前にその話をすると、「ああ、そうでしたね」とさらりと言った。私に合わせたのではなく、ちゃんと思い出したようだった。当時、初対面。一言二言聞いただけだったが、覚えていたことに驚いた。

平均飛距離は270ヤードを武器に、積極的にピンを狙う。攻めの姿勢も気持ちいい。そして何ごとにも動じず、素直で前向きに何でも吸収しようとする姿勢。伸びしろしか感じなかった。【近藤由美子】

うさぎ年の今年、更なる飛躍に向かって笑顔でジャンプする馬場咲希
うさぎ年の今年、更なる飛躍に向かって笑顔でジャンプする馬場咲希