ちまたでは「効く」とうわさの「タケ小山のゴルフ即効薬～今週の処方箋」。毎週火曜日の日刊スポーツで、あなたの街のプロゴルファー、タケ小山（５２）がお届けしています。今回は「プロのアプローチが寄る理由」。マネしてみたいでしょ？　鉄則があるんです。

スピードをインパクトで加減するからミスショットが出る

アプローチでもアクセルを踏み続けろ！

　さまざまな高さでグリーンを捉え、キュキュッとスピンを効かせてピンそばでピタリと止まる。絶妙なタッチで転がして、カップをなめる。かっこいいプロのアプローチに見とれ、マネをしようとする方も多いことでしょう。でも、同じように打っているつもりなのに、ダフったり、トップしたり、ザックリするミスが出てしまうんじゃないですか？　何が違うんでしょうね？　それはね「プロはアクセルレートをしているから」です。アクセルレート（ａｃｃｅｌｅｒａｔｅ）、加速するっていう意味です。

　もちろん、グリーンが硬いのか軟らかいのか、スピンが入るのかどうか、落ちる場所の傾斜などのシチュエーションを考えてプロは打っているのは、言うまでもありません。その上、アクセルレートを使っているのです。

　落としどころを決めて、イメージを決めたらクラブを選択。スイングに入ったら、決してスイングスピードを緩めてはいけません。加速しながらインパクトを迎えてください。これは、やわらかい球でもロブショットでも同じです。スイングのスピードも、球のスピードも決してインパクトで加減しないこと。絶対、やっちゃダメ。これをするから、ミスショットが出る。ゆっくり振るなら、バックスイングからゆっくり。距離はクラブ選択とスイングの大きさと、始動からのスイングのスピードで調節するんです。スイングの途中じゃありませんよ～ ！

　繰り返します。最悪なのは、インパクトでスピードを緩めて調整しようとすること。プロは絶対にやりません。加速しながら打つ「アクセルレート」。アプローチに限らず、ゴルフではどのショットもこれが基本です。１８ホール、全ショットでこれを徹底すれば、ミスショットの確率はグンと減ります。やってみてください。

タケ小山の３０ヤードＳＷアプローチショット

　◆タケ小山（こやま）本名小山武明。１９６４年（昭３９）７月７日、東京都生まれ。中大卒業後、プロゴルファーを目指して８９年に渡米し、フロリダ州のゴルフ場所属プロとなる。米、カナダ、オーストラリア、アジアなどのツアーでプレー。０７年に帰国し、日本ツアーに参戦。０８年に早大大学院でスポーツマネジメントを学ぶ。ザ・ゴルフチャンネル、ゴルフネットワークなどでのトーナメント解説には定評がある。ＴＢＳ系「サンデーモーニング」の「屋根裏のプロゴルファー」として知られる。ＩｎｔｅｒＦＭの「Ｇｒｅｅｎ　Ｊａｃｋｅｔ」（土曜午前５～８時）、文化放送の「Ｔｈｅ　Ｎｅｗｓ　Ｍａｓｔｅｒｓ　ＴＯＫＹＯ」（月～金曜午前７～９時）などに出演。