【マラナ(米アリゾナ州)21日(日本時間22日)=塩畑大輔】石川遼(19=パナソニック)が「世界ビッグ4」とともに、大会の顔になった。アクセンチュア世界マッチプレー選手権(23日開幕)の公式練習が会場のザ・リッツカールトンGCでスタートした。会場で配布された公式観戦ガイドの表紙には、タイガー・ウッズ(35)ら世界トップの4選手とともに、石川の写真が使われた。今季初戦となったノーザントラストオープンこそ予選落ちに終わったが、昨年9位と大健闘した相性のいい大会を、主役の1人として盛り上げる。

 そうそうたるメンバーに、日本の若き才能が肩を並べた。公式練習でファンが手にした観戦ガイドの表紙には、ウッズとウェストウッド、エルスと世界ランク1位の経験者の顔が並んだ。そして前回大会優勝者のポールター。これらトップクラスの選手に加え、何と石川遼の写真も掲載されていた。

 「びっくりしました。出場選手登録の会場に張ってあった大きなポスターにも、僕の写真が使われていたので。非常に光栄です」。昨年接戦を続けて制し、3回戦に進出したインパクトが、1年たっても現地には強く残っていた。ゴルフ専門チャンネルでも大会の注目選手として石川を繰り返し紹介。この日の練習ラウンドでもホール間の移動のたびに現地アリゾナのファンが集まり、石川の写真を持参しサインを求めた。

 期待に応えるように、9ホールを回った練習ラウンドでも快打を放った。パー4では世界屈指の距離536ヤードを誇る5番ホール。石川は第1打をフェアウエーバンカーに入れながら、第2打を5番ウッドで強打。250ヤード近いショットで見事にグリーンをとらえた。

 今季初戦となった先週のノーザントラストオープンでは予選落ち。だがその中で、アイアンのフォーム改善に成功。試合勘も徐々に取り戻し、2戦目では巻き返しが期待される。1回戦では南アの強豪シュワーツェルと対戦するが「そろって勝って、10代対決が理想ですよね」。まずは2回戦に進み、イタリアの17歳マナセロとの一騎打ちで大会を盛り上げるつもりだ。