男子ゴルフのメジャー、全英オープン(20日開幕、ロイヤルバークデールGC)の練習ラウンドが19日に同コースで行われた。

 世界ランク2位の松山英樹(25=LEXUS)は、谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)、宮里優作(37=フリー)とともにアウト9ホールを回って最後の調整を終えた。直近のメジャー全米オープンで2位となり、これまで以上の期待を背負って臨む大舞台にも「僕じゃないので、期待をかけているのは」と淡々。優勝の自信を問われると「ゼロでもないし、100でもないって感じです」と冷静に応じた。

 自らの状態についてもシビアに見ている。まずはショット。「悪くはないと思いますけど、良くもないよなって感じです」。その上で全米オープン時に比べては「良くないですよ、それは」と即答した。練習ラウンドで同じラインのショートパットを打ち直す場面も目立ったグリーン上については「知らないです。分からないんで。日替わりなんで」。苦笑交じりに話し、調整途上にあることをうかがわせた。

 コースで4度行った練習ラウンドは、必ず谷原が一緒だった。2週前のアイルランド・オープンにもそろって出場し、現地で借りている家に招いて夕食で同じテーブルを囲む機会も多かった。「3週間、ずっと一緒にいるんで(刺激やアドバイスを受けることは)多少なりとも、ありますよ」と存在の大きさを口にする。

 通算20度目のメジャーにも感慨はない。「数えないですよ。日本人で誰が一番出てるんですか? ジャンボさん?」。松山の見立て通り、上を見れば49度の尾崎将司を筆頭に、42度の青木功、37度の中嶋常幸と“AON”が並ぶ。目標は出ることではなく、勝つこと。日本男子初のメジャー制覇に向けた第1ラウンドは、日本時間20日午後6時9分にティーオフとなる。