今季初優勝を飾ったイ・ボミ(28=韓国)とコンビを組む清水重憲キャディー(43)は「簡単には優勝できないと思っていましたが、8月までとは。今年は優勝できないのかなと思いんました」と、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 最終日の勝負の分かれ目について、清水キャディーは「前半の5番パー3です」と明かした。通算8アンダーで首位で出たものの、同組で回る大山志保とペ・ヒギョン(韓国)がバーディーを重ね、3~4位グループと順位を下げた直後のホールだ。普通ならば焦りそうなシーンで、イ・ボミが無理にバーディーを狙いにいかず、確実にショットを真ん中に打った姿をみて「逆転を狙わず、危なげなく2パットでパーを取った。自分はほめましたよ。2人の中では、あのホールからやれるなと」。すぐに6番から9番まで4連続バーディー。2人しか分からない手応えが、その直後からスコアになって表れた。

 5月にスイングが絶不調のころには「練習場まで(イ・ボミの)手を引っ張っていったり、練習場で待っていたり。本人はめちゃめちゃつらそうでした」と明かす清水キャディーは「優勝できて良かったです」と、大喜びのイ・ボミを温かく見守っていた。