高山忠洋(39=スターツ)は、準決勝でH・W・リュー(36=韓国)にエキストラ2ホールを含む20ホールの末に敗れた。

 序盤に先行されながら10番でオールスクエアに戻した後は、一進一退の展開が続いた。18番ではリューが10メートルを流し込むスーパーバーディーで重圧をかけてきたが、自らもバーディーチャンスを逃さず何度も拳を握った。「負けてたまるかと思った」。強い気持ちを前面に押し出して戦った。

 決着はエキストラ2ホール目の17番。再びリューが先に9メートルのロングパットを入れてきた。そして、今度は自分がチャンスを決められなかった。「(先に入れられて)揺さぶられていたところが…。読み切ったラインではなかった。(正規18番とエキストラ17番で)あれを2回入れられたら…。悔しいですね」とうなだれた。

 腰痛に苦しみ、前日ラウンド後のケアには3時間ほど要した。「そのおかげで今日戦えた。だからこそ勝ちたかった。マッチプレーの醍醐味(だいごみ)を存分に味わえたことは、いろんな人に感謝したい」。体にむちを打ち、心を奮い立たせて、6年遠ざかっている優勝を目指していく。