宮里優作(37=フリー)が3バーディー、ノーボギーの68で回り、通算22アンダーの262で今季3勝目、ツアー通算6勝目を挙げた。第1日から首位を守る完全V。さらに資料が残る85年以降では初めてとなる、1大会ボギーなしでの優勝だった。

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 ウイニングパットを沈めた宮里優は人さし指を天に突き上げた。「義理の父が亡くなって、今日で1年になるんです。命日だったものですから…」。大会前の2日、紗千恵夫人と名古屋市内にある墓を訪れて手を合わせ「いい風を吹かせて下さい」とお願いした。

 天国から力を貸してくれた義父だけではない。今大会のコースは自宅からも通える距離だが、試合に集中するため開幕前日の4日からホテルに宿泊。「家にいれば学校や習い事の送り迎えをしたり、一緒にいる時間を作ろうとしてくれる人ですから」(紗千恵夫人)。甘えたい盛りの子どもたちも毎日のテレビ電話で我慢した。1週間ぶりに顔を合わせた優勝グリーンは、宮里家の笑顔があふれていた。