尾崎将司(70=セブン・ドリーマーズ・ラボラトリー)が来季現役続行を示唆した。大会は前半9ホール終了後に腰痛で棄権したが「オフは長い。4カ月以上ある」と、例年男子レギュラーツアーの国内開幕戦として開催される4月の東建ホームメイト杯(三重)を念頭に置いた発言で参戦の意思を示した。

 尾崎将は「残りあと1つ」と言った。次週ダンロップ・フェニックス(宮崎)が自身の今季最終戦となる。その上でオフについて「長い長い。11月の終わりから12月、1、2、3(月)…(東建まで)4カ月以上ある。そんなに早く考えてもしょうがない。じっくりと(やるべきことを考える)」。当然のように「東建-」から逆算するあたり、現役への意欲がにじんだ。

 折り返しの18番でバーディーを奪った直後、棄権を決めた。「どうしても背中の痛みが取れない。スポーツ選手は準備が一番大事。その準備ができないことがつらい」と歯がゆさを隠せない。1月に「今年ダメだったらみなさんとお別れしますから」と宣言して臨んだシーズン。ここまで昨季と同じ12試合に出て棄権は5度。昨季は9度、自らの判断でプレーをやめている。「ヘッドスピードを(秒速)2(メートル)でも3(メートル)でも上げたい。その方法論を毎日考えてる」。ロフトの違うドライバーを2本バッグに入れるなど試行錯誤を続け、10月に2度目のエージシュートを達成した。

 前日、1つ後ろの組を回っていたノリス(南アフリカ)と黄重坤(韓国)の飛距離に衝撃を受けた。「ビックリするようなところまで飛んでくる。(ショックだから)『見るんじゃない、見るんじゃない』って思うんだけどさ…」。ツアーNO・1の飛ばし屋、C・キム(米国)の話になると、思わず「同じフィールドに立っていいのかな…」とつぶやいた。葛藤をのみ込み、今季の集大成となる次週に悔しさをぶつける。そして、71歳で迎える来季へつなげたい。【亀山泰宏】