ツアー未勝利でプロ7年目の福田真未(25=えんホールディングス)が今季初の首位で発進した。ボギーなし、7バーディーで回って7アンダーの65で、佐伯三貴(33)とともにトップに並んだ。現在の賞金ランクが58位と低迷し、4年連続の賞金シード確保に黄ランプがともっており、残り2試合でラストスパートをかける覚悟だ。

 土壇場で、底力をみせつけた。前半の13番で初バーディーを奪った福田は15番から4連続バーディーを奪取。特に18番は約25メートルのフックラインを読み切ってバーディーパットを沈めた。ティーショットが不安定になった後半もアイアンショットとパッティングでカバー。ノーボギーで今季自己ベストの65をマークした。今季は3月のTポイント・レディース3位が最高成績で、昨季は4回あったトップ10入りも今季1回のみ。その不振脱出を証明するような好スタートだった。

 出場権がなかった前週は地元の福岡でパッティング練習を繰り返し「しっかりヒットするような緩まない練習を繰りかえしたら良くなった。今日はすごく思った通りに打てました」と満面の笑みで自己分析した。4年前から海釣りが趣味。練習の合間に福岡・糸島市で釣りを楽しんだ。「海に行くとゴルフのことを考えなくていい」。大事な終盤に備え、心身のメンテナンスも済ませてきた。

 今季の獲得賞金は約1779万円でランク58位。14年で初獲得したシードの確保には400万円以上は稼ぐ必要がある。「気を引き締めて目の前に集中してやりたい」。1つでも上の順位を目指し、福田が意地をみせる。【藤中栄二】