賞金ランク3位の宮里優作(37=フリー)は7バーディー、2ボギーの67で回り、通算11アンダーの205で首位と3打差の3位に浮上した。

 4つのパー5をいずれもバーディーと取りこぼさなかった。「しっかりしてるなあ」とおどけたが、間違いなく練習の賜(たまもの)。前半3、6番はいずれも40ヤードほどの第3打をしっかりとピンに絡めた。「今週はあの距離ばっかり練習してるんだよね」。前週、ツアー通算18勝の名手、藤田寛之(48)の練習風景からアプローチのヒントを得ていた。「少しコックを早く入れるイメージ」で打つと、クラブが上から入りやすくなる感触があったという。「いいと思ったら、すぐやる。自分の引き出しが増えるから」。佳境に入った賞金王争いの中でも「見て盗んだ」新しい技術を実践することにためらいは全くなかった。

 5打あった差を縮め、現在3連勝中と強さを見せる最終日最終組に滑り込むことに成功。「ギリギリ(優勝争いに)間に合ったかな」とうなずく。もともと01年の2位などアマチュア時代に2度のトップ10入りを経験し、過去3年もトップ10を外していない好相性の舞台でもある。92年倉本昌弘と01年片山晋呉を抜いて単独最多となる現職選手会長でのシーズン4勝目は十分に射程圏内だ。