日本チーム最年少の堀琴音(21=東芝)が、執念の引き分けで日本を優勝決定戦に導いた。

 オーストラリアのヒラー相手に14番を終えて3アップ。いわゆるアップ・ドーミー(そのホールを取れば勝ち確定)で迎えた15番パー5、ピンまで195ヤードの第2打を7番ウッドで池に落とし、なんと3ホール連続でダウンして並ばれた。「それまでもショットが怪しかったけど、あの池ポチャで自信がなくなった」-。

 その時点で日本は大苦戦中。川岸史果が1勝しただけで得点が伸びず、堀まで負ければ、最終日の優勝決定戦進出が危うくなる状況にあった。「最低でもパーはとれないと」と18番パー4は第1打をきっちりフェアウエーに運び、2オン2パットでしのいで引き分けに持ち込み、優勝決定戦進出を確定づけた。

 「心臓どきどきでした。普段のトーナメントの方が全然楽ですよ。だって、こっちは私のせいでみんなに迷惑がかかる可能性があるんですから…。でも、逆にそれが団体戦のおもしろさですけどね」。昨年大会も出場した。日本は優勝決定戦の最終日シングルスで韓国に8敗1分けと惨敗。1分けは堀だったものの、悔しさは忘れていない。「それにしても…いや~、情けないです。練習しないと」。寒さの中、そそくさと打撃練習場、練習グリーンへ。最終日の韓国との決戦に備えていた。