【サンディエゴ=亀山泰宏】松山英樹(25=LEXUS)が、タイガー・ウッズ(42=米国)との同組ラウンドで手応えを得た。4バーディー、1ボギーでこの日ベストタイ69をマークし、通算5アンダーの283で12位。3連覇がかかる2月1日からのフェニックス・オープン(アリゾナ州)につながる兆しを感じ取った。復帰戦だったウッズは通算3アンダーの23位。同10アンダーで並んだ3人のプレーオフは、ジェーソン・デー(30=オーストラリア)とアレクサンデル・ノーレン(35=スウェーデン)が5ホールを終えて決着せず、29日に持ち越した。

 優勝争いのような大ギャラリーがついて回る前で松山が淡々とスコアを伸ばした。「こんな下の順位で回っていると、プレッシャーという意味ではあまりないですけど…」と言いつつ「今日はタイガーと一緒だったので、ギャラリーがたくさんいる中で(いいプレーが)できたのはすごく大きかった」とうなずいた。14番では松山がウッズのドライバーを手に取ってチェック。2人で歩きながら笑顔で話し込む場面もあった。

 スイング修正に取り組むショットでフェアウエーを捉えたのは5ホールだけだったが「曲がってましたけど、その中では今日が一番、今後につながりそうだなというのが感じられた。それ(いい感触)が明日になるとなくなっているかもしれないけど、ちょっと楽しみなことが増えたかな」。前日のラウンド後の練習から外旋気味だった腕の動きに修正を加え、球のつかまりが良くなった様子。「1日でできたら苦労しない」としたが、ヒントは得た。

 さらにスタートの10番で6メートル強、12番でも7メートルを決めたグリーン上は合計24パット。パットのスコア貢献度を示す「ストロークス・ゲインド・パッティング」はプラス4・163で最終日トップの数字を記録した。「今のパッティングでしっかり固めていければいいかな」と形が定まってきていることをうかがわせていた。

 スーパースターとの競演でも確かな存在感を示し、次戦はフェニックス・オープン。「そこ(3連覇に挑める)までのレベルにいっていない」と相変わらず手厳しいが「今日良くなりかけたショットを修正できたら、パッティングが今のままうまくいけば、チャンスはあるかなと思います」と頼もしい言葉を紡いだ。