第6回日本プロゴルフ殿堂入り顕彰式が23日、日本ゴルフフェア会場のパシフィコ横浜で行われた。2017年の殿堂入りは、故藤井義将さん、金井清一さん(77)吉川なよ子さん(69)の3人。

 藤井さんは、21歳でプロ入りし、62年に霞ケ関CCとトーナメントプロとして契約。従来のゴルフ場専属ではなく、トーナメント中心で活躍する新しいスタイルの先駆けとなった。71年に42歳で日本オープンを制覇。日本プロシニアで2勝するなど通算23勝を挙げた。ジャンボ尾崎がゴルフ転向の際に、最初に教えを請うたのが藤井さんだった。74年から88年まで理事も務めた。金井さんは、独学でゴルフを学び65年に25歳でプロテスト合格。72年にジャンボ尾崎と激しい優勝争いの末、日本プロを制覇。「公式戦男」の異名をとり、レギュラーツアー12勝。シニアでも17勝を挙げた。

 吉川さんは19歳でキャディーとして就職し、72年に23歳でプロテスト合格。78年には予選会を突破して米ツアーにも参戦。79年には日本女子プロ東西対抗戦で初優勝。88年には5勝を挙げて賞金女王にもなった。ツアー通算29勝で、永久シード権獲得の30勝にあと1勝及ばなかった。

 顕彰式では、藤井さんの息子・久隆氏、金井さん、吉川さんが、青木功・日本ゴルフツアー機構会長から表彰状と記念のトロフィーを受け取った。金井さんは、現役時代の好敵手・青木会長から言葉をかけられると号泣。「まさか、この老いぼれにこういう賞をいただくことができてうれしい。ただ、ゴルフ一筋でしたから。日々若者が、松山君とか日本人として立派に世界に通用している。ああいうのは、見上げたもんだね。若者だけじゃなく、我々年寄りにも活力を与えてくれている」と話した。吉川さんは「まさか、こんなに感動するとは思わなかった。殿堂は私とは別世界だと思っていた。本当に良かった。これが、30勝目かなと思っている。最高です。これ以上にないもの」と感激いっぱいだった。藤井久隆氏は「(3年前に亡くなった)おやじは恥ずかしがり屋で、もし生きていたらこの会場には来なかったと思います。文部科学省スポーツ功労賞(04年)も私がもらいに行きました。ゴルフ関係のことをいろいろやってきて、それが評価されたんじゃないかと、私もうれしいです。おやじも1番喜んでいるんじゃないかと思います」と話していた。