アイドル系ルックスで注目の新人・三浦桃香(19=フリー)が、地元宮崎で初の首位発進だ。8バーディー、2ボギーの66で回り、葭葉ルミら3人と6アンダーで並んだ。前週のTポイント・レディースは3位で予選通過したが22位に沈んでおり、プロ4戦目での初優勝へ最高のスタートを切った。同じ19歳の勝みなみ、小倉ひまわり、高橋彩華が1打差5位と、混戦の中でルーキーが奮闘している。

 春の日差しが注ぐ宮崎で、注目のルーキーが首位発進した。純白のミニスカートにハイソックス。かわいいだけではなく、強い。「強かわ」の三浦には運も味方した。5番パー4でティーショットがカート道に転がってもバーディー。後半は10番パー5を2オン2パットして勢いに乗ると、6バーディーを追加。故郷で初の首位発進となった。

 「目標は毎日1アンダー。それよりいいスコアが出たのは地元の方の応援と、足が悪いおばあちゃんが、ついてきてくれたからです」

 懐かしいコースだった。自宅から車で20分ほど。ゴルフを始めた幼少時代、何度も回った場所だ。前週は3位で予選通過して初優勝を視界に捉えながら、最終日に77と崩れ22位。「たくさん悔しい思いをしました」と悲しそうな顔になった。地元に戻ると友人と買い物に出かけ、アロマオイルの加湿器を購入。前夜は「久しぶりの家でとてもよく眠れた」と8時間半も睡眠を取った。

 「自分を追い込みたくない。楽しくラウンドしたい。宮崎は休む場所ですよ」

 笑顔でそう言うが、実は人知れず努力する。いいスイングの選手を見つけては動画で確認し、習得するまでとことん振り込む。母恭子さんは「ずっと練習しているし、平和主義者。争い事があっても黙っている。それで髪の毛が抜けてしまったこともあるんです」と明かす。努力と苦労の結晶が、早くも実を結ぼうとしている。1打差5位に同学年の19歳が3人。宮里藍らと並び史上最速となるプロ4戦目の初優勝へ。もうすぐ「桃」の「香」が漂う時期になる。【益子浩一】