熊本出身の重永亜斗夢(29=ホームテック)が、熊本地震から丸2年の14日に、記録ずくめのスコアで首位に立った。

 6アンダー4位からスタートし、前半に3バーディー。後半には14番から4連続を含む5バーディーと、合計で自己最多タイの8バーディーを奪った。この日の63に加え、3日間の199も自己新。重永は「パターがずっとよくて、入ってくれていたので。ショットが調子悪い分、無理をしないですんでいるのかな。安全な方に打っているので、良いラインで残ったのをしっかり打てて入っています。それが今日のスコアにつながった」と話した。

 前日までは上位にいながら弱音ばかりを吐いていた。それが、取材で14日が熊本地震から2年と聞かされ発奮。「それまではすごく弱音を吐いていたので、スタートする前にそんなこと言っていられないなと。自分の気持ちも含めて頑張らなきゃいけないと心に決めました」。大会前には、熊本市内にある戦国時代の武将・加藤清正公を祭った加藤神社に、大会の好成績を祈願した。「石は転がっているし、熊本城も復興建設をしている。悲惨な状態で、手をつけられない部分もいっぱいあります。まだまだ、これからだと思う。ボクはゴルフで頑張って、いろいろと良い報告ができたらいいなと思っています」と決意を口にした。

 震災直後に出場した2年前のこの大会では、最終日最終組で回り4位と健闘した。今回は、自身ツアー4回目の最終日最終組で悲願の初優勝を目指す。