畑岡奈紗(19=森ビル)が、初出場の全米女子オープンで日本勢初となる10代でのトップ10入りを果たした。14位から出て5バーディー、5ボギーの72で回り、通算イーブンパーの288。米ツアー4週連続のトップ10入りとなった。4月のロッテ選手権から6戦連続で20位以内をキープ。伸び盛りの19歳が、世界に通用する力を付けてきた。

 喜びよりも、悔しさの方が大きかった。畑岡は出だしの1番パー4、3番パー5と正確なアプローチからバーディーを奪い、幸先いいスタートを切ったかのように見えた。だが、そこから3つスコアを落として前半終了。後半も10番パー4で3メートルを沈めてバーディーを奪いながら、その後が続かない。結局、伸ばしきれず72で回り、通算イーブンパーの10位。首位とは差が開いたが、トップ5とはわずか2打差だった。

 「結果的にイーブンは残念。順位は確認できていなかったです。少なくともアンダーで回りたかったので(18番を)ボギーにしてしまったのが、響きました」

 それでも19歳の可能性は無限大だ。前々週はプレーオフの末に2位になるなど、これで米ツアーで4週連続のトップ10入り。4月のロッテ選手権から6戦連続で20位以内という強さだ。

 「アメリカで優勝したい。世界一になりたいというのが目標なので、自分の志を変えずにやっていきたい。徐々に優勝には近づいているとは思います」

 トップ選手にショットやパットでは大きく引けを取らないが、精神面での差を痛感。「気持ちを切り替えるのが難しい」。強豪ライバルは「大きなミスをしても、次のショットにベストを尽くすのがすごい」と言い、学ぶことも多かった。

 クラブの到着遅れで練習もままならず、悪天候によるサスペンデッドなど、アクシデントに見舞われ続けた1週間だった。3月のANAインスピレーションは48位。日本期待の星は、確実に成長を続けている。