男子ゴルフの長嶋茂雄招待セガサミー・カップ(5日開幕、北海道・ザ・ノースカントリーGC)で米ツアー通算3勝を挙げている丸山茂樹(48)の長男でアマチュアの奨王(しょうおう、18)が初めてのプロツアーに臨む。

 昨年も出場を打診されたが、9月からカリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)への進学を控えるタイミングで「9月から大学生と戦う前にプロと戦って、自分の実力がどんなものか知りたかった」と決断した。3日の練習ラウンドはインから出て前半は予選同組の深堀圭一郎(49)、後半は石川遼(26)とともに回った。石川とは父がロサンゼルスの自宅でのバーベキューに招いた際に顔を合わせたことはあるが、ラウンドは初めて。「アプローチとか勉強になりました」と目を輝かせた。

 練習ラウンドに同行し、グリーン周りからの寄せなど時折助言も送っていた父は「最初の1歩は、プロの世界でみんながどういう戦いをするのか知ること。結果じゃなく、思い切りやって、どんな感じなのか見てきた方がいいと話している。これからだと思うから、僕も技術的な部分であまり余計なことは言わないようにしている」と静かに見守る意向だ。

 石川は「インパクトからフォローの抜き方、フェースの使い方、肘の使い方…。そこら辺がアメリカっぽい。バックスピンが非常に多いと思いますし、体の回転もすごく鋭い。コースが育てるというんですかね。長くて、アイアンで高い球でピンポイントに打たないといけないコースが作り上げているスイングなのかなと思いました」と米国育ちならではの特長を指摘した。

 5月には、かつてジョーダン・スピースやジャスティン・トーマス(ともに米国)も受賞したバイロン・ネルソン・ジュニアアワードを受賞するなど生まれ育った米国で着実に力をつけてきた。「将来は米ツアーで活躍できるような選手になりたい」と夢を広げる18歳。「(プロの試合に)出られてうれしい。ベストを尽くして予選を通過することができれば。週末まで残って(父が解説を務める)テレビに出られるように頑張りたいです」と意気込んだ。