今平周吾(25=レオパレスリゾートグアム)が4バーディー、2ボギーの70で回り、通算6アンダーの138で首位と2打差の2位に浮上した。昨年初優勝した時のキャディーでもある若松菜々恵さん(22)と5月に婚約。転戦に同行して支えてくれるフィアンセのためにも、今季初Vを狙う。金亨成(38=韓国)が8アンダーで単独首位に浮上。石川遼(26)はイーブンパーの45位。丸山茂樹(48)の長男でアマチュアの奨王(しょうおう、18=UCLA)は3オーバーの84位で予選落ちとなった。

 15年から2位、3位、3位と好相性を誇る舞台で、やはり今平が上がってきた。パー5の3番でボギーが先行しても5番で取り返す。後半、ボギー直後の13番ではグリーン左下から打ち上げるアプローチをピタリと寄せ、パーを拾った。「逃げる方向とか広い方向とかが自分の中で(明確に)あるので、回りやすい」。5度の出場でオーバーパーのラウンドが1度もない。

 気温12・6度と冷たい雨が降る中、若松さんも18ホールを歩いて応援。「人生初の北海道なので、旅行みたいに楽しんでます」と笑いつつ、移動時の運転やウエアの洗濯など今平がプレーに集中できる環境を整えている。中学から大学までゴルフを続け、試合がない週に2人でゴルフをする時間も貴重なリフレッシュだ。今年3月に大学を卒業した若松さんが就職活動中だった時には、今平が「(就職)しなくていいよ」とひと言。自らの賞金で若松さんを養っていくというクールな意思表示。「稼げるように頑張りますよ」と照れくさそうに言った。

 最終18番で逆転を狙って池に入れ「優勝じゃないと、うれしくないですね。リベンジしたい」と話してから1年。「今年は頑張りたい」という決意には、間近で声援を送ってくれる大切な人への思いも込められている。【亀山泰宏】