首位から出た堀川未来夢(みくむ、26=Wave Energy)が、1イーグル、3バーディー、2ボギーの68で回り、通算12アンダー、201で単独首位に立った。前日の第2ラウンドの残り6ホールと合わせて1日24ホールを回るハードなスケジュールだったが、第1日からの単独首位を守り抜いて初のタイトルへ王手をかけた。
1つスコアを伸ばして迎えた17番パー4。残り193ヤードを6番アイアンで振り抜くと真っすぐ飛んでいった球は、グリーン上でワンバウンドして1メートル先のカップに吸い込まれた。その瞬間、両手を掲げて喜びを爆発させた。同大会で17番でイーグルが出たのは15年以来。最も難易度の高いホールでスコアを2つ伸ばし、フィニッシュした。「狙った通り、良いショット。自分の中でつけー、という感じでした」と振り返った。
好スコアの陰に“内助の功”があった。コンビを組む清水重憲キャディーとは、07年の同大会からの付き合い。今年もすでに4戦をともに戦っており、性格も熟知してもらっている。15番パー5でティーショットを左に曲げ隣の17番の斜面に落ちた時も、目の前に林があっても攻めようとすると、「絶対にダメ。ボギーなら何とかなる」と助言された。
思いとどまり、空いたスペースから真横に出して15番のフェアウエーに戻るとボギーで乗り切った。清水キャディーは「17番のイーグルは(第1日に)1~6番で連続バーディーを取った時と同じくらい価値がある。初日がロケットスタートなら、今日はロケットフィニッシュだね」と話す。
午前の第2ラウンドの残り8ホールはたった1人で回った。「せっかちな性格」と清水キャディーが分析し、急いてリズムを崩す可能性がある堀川に、声をかけ世間話をしてリラックスさせ集中力を切らせなかった。非公式ながら男女を通じて37勝を挙げる清水キャディーに全幅の信頼を寄せる堀川は、「アドバイスを聞けば必ず良い方向にいく」と感謝する。
最終日は、同学年でともに切磋琢磨(せっさたくま)してきた昨年のツアー賞金王、今平周吾(フリー)と同組で回る。「最初はかなわないという気持ちはあったけど、去年のフェニックスで同組で回ってスコアを上回ることができたのであまり苦手意識はない。同級生で一緒にこの位置で戦えることの方がうれしいです。同学年の活躍は刺激になる」と自身の励みに替えている。
同大会で第1ラウンドからの完全優勝は、15年の梁津萬以来となる。優勝すれば、他選手の動向次第では、全英オープンの出場権も手に入る。「もちろん、優勝したい気持ちはあるけどそこをあまり意識して焦っても仕方ないですし、目標のスコアを3アンダーとして、それで回れたらいいなと思います」と平常心で初のタイトルをたぐり寄せる。

