シンデレラは数々の伝説を生んでいた。

<1> 18年6月21日。プロテストに合格する前の渋野は、アース・モンダミンカップでツアー初出場。第1日、9番パー3でホールインワンを達成。賞金600万円がかかっていた。大会は76位で予選落ちだったが、まるでシンデレラが片方のガラスの靴を残したような足跡だった。

<2> ツアー本格参戦した今年4月のKKT杯バンテリンレディース。第1日に81を打って最下位(106位)発進。「予選通過は諦めていた」が、第2日に66を出して50位で予選突破。最終日も68。86人抜きの20位に入った。最下位からの予選通過は、88年のツアー制度施行後は03年竹末裕美以来史上2人目だった。

<3> 5月のワールドレディースチャンピオンシップでは、国内メジャー初出場でプロ初優勝。20歳178日での勝利は史上最年少。「生まれてきて1番うれしい」と涙した。メジャー大会での初勝利は68年日本女子プロを制した樋口久子らに続く日本人8人目。

<4> 7月に今季新設の資生堂アネッサ・レディースでツアー2勝目。2日目同組の申ジエ(韓国)は、渋野の全英制覇後に「彼女は自分を信じている。失敗もすぐチャンスに変える自信があるから笑顔になる」。

<5> 全英女子オープンで日本勢42年ぶりのメジャー制覇。一緒に戦った元賞金女王の鈴木愛は「ショットが木に当たってもフェアウエーに戻ってくる。運と流れ、勢いを感じた。勝つには運もある」と分析する。

シンデレラ・ストーリーはまだ続く。(終わり)