全英女王の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が、今度は日本一の記録をつくった。5バーディー、3ボギーの70で回り、通算2アンダーで11位発進。6月のニチレイ・レディース第1日から続く、オーバーパーなしの連続ラウンドをツアー新記録の29に伸ばした。

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▽青木コーチが明かす「バックナイン」に強い理由

渋野の強さは、ラウンド後半戦の「バックナイン」で必ずスコアを伸ばしてくるところだ。渋野は「なんでだろう?」と首をかしげるが、2年前から渋野を見ている青木翔コーチ(36)は「ソフトボールの投手をやっていたことと関係あると思います」と言う。

「ピッチャーは、序盤に調子が悪くても、肩が温まってくるとどんどん調子が上がってくる。渋野の場合は、投手で7回投げることを考えながらプレーしてきたので、同じような組み立てで、ゴルフでもできるんです」と解説した。

青木コーチは、今回のメジャー大会を前にメンタル面のケアに力を入れたことも明かした。「体調面は上がってきたので、メンタル面で一緒にうちの子どもと遊ばせたり、彼女が楽しめる状況づくりをやってきました」という。青木コーチの指導のモットーは楽しませること。「ボクも彼女もゴルフが仕事。仕事は楽しまないと面白くないでしょ」。試合前の練習でも、2人の間には笑顔が絶えなかった。