松山英樹(27=LEXUS)が逆転優勝に望みをつないだ。前半にスコアを伸ばせなかったが、後半の11番で1メートル、12番では約10メートルのバーディーパットをねじ込んで、ウッズとの差を3に戻した。

28日の最終日は、残り6ホールで大逆転を目指す。「上の人(ウッズ)は、3日間終わって単独首位だとかなり優勝確率が高いというけど、どうにかして勝ちたい。最後の6ホール、自分の全力を出し切ってやります」と闘志を燃やした。

第2日が大雨で中止になった影響で、この日は第3ラウンド(R)の18ホール終了後、そのまま第4Rに突入した。「(足の)疲れがないということはない」。終盤は疲労との闘いだった。バーディーを打ってはボギーという展開が続いた前半。多くのギャラリーの声援が松山の背中を押した。「ボギーを打った後、いつもなら崩れてしまうところを、うまく踏みとどまれた。そういう(ギャラリーの)力があった」と感謝した。20年東京五輪の前哨戦ともいえる大舞台。簡単に負けるわけにはいかない。「東京五輪に出たい」と熱望するウッズと、来年五輪の舞台で戦う可能性もある。そのウッズと、最終日での一騎打ち。子どものころからのあこがれの人だが、同じ舞台に立って優勝争いとなれば関係ない。「今、戦っている相手なので別にそういうのはない」と、ウッズの存在について聞かれると、きっぱりと言った。「ここまでは何とかいいプレーを見せられたので、最後のフィニッシュを良くしたい」。最高の舞台で大きな勝利を日本のファンに届ける。【桝田朗】