新型コロナウイルスの国内感染拡大を受け、国内女子ゴルフツアー開幕戦ダイキン・オーキッド・レディース(3月5日開幕、沖縄・琉球GC)が無観客試合になることが19日、発表された。

3日の前夜祭、4日プロアマ戦は中止。渋野日向子(21)らの台頭で、開幕戦は観衆2万人前後が見込まれていた。日本財団は東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに向けたボランティアの研修の中止を決定するなどスポーツイベントにも影響が相次いだ。

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南国での女子ゴルフ開幕戦からギャラリーが消える-。国内女子ツアーの無観客開催は、台風が直撃した昨年10月13日のスタンレー・レディース(静岡・東名CC)最終日に続いて2度目。大会全日程では初だ。

ダイキン・オーキッド・レディース関係者の話を総合すると主催のダイキン工業、琉球放送と、公認の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現時点で感染時の有効な治療法が確立されていない点などを重視。観客、選手、ボランティアの安全が確保できないと判断した。

米女子ツアーのタイ、シンガポール、中国のアジアシリーズ3試合のように、中止も検討したが「東京オリンピック出場をめぐるポイントレースもあるし、すべての選手に重要な大会」(JLPGA)として、無観客開催を決めた。選手、財界人ら700人以上が集まり、那覇市内で開く予定だった3日前夜祭、4日プロアマ戦は中止となった。

女子ゴルフは、渋野らの台頭で盛り上がっており、大会サイドは今年、昨年大会の1万4350人を大きく上回る2万人前後の観客数を想定。前売り券の売れ行きは「例年以上」(琉球放送)だったが、全額払い戻しとなる。

女子ツアーは開幕戦から当面空き週なしで連戦になるが、第2戦の明治安田生命レディース(3月13日開幕、高知・土佐CC)以降が従来通りに実施されるかは不透明だ。JLPGAでは「(形式を)すでに話し合っている大会も、これからの大会もあるが、選択肢に無観客はありうると思います」としている。