国内女子ゴルフツアーの今季初戦、アース・モンダミン・カップは28日、千葉・カメリアヒルズCCで最終ラウンドを予定していたが、悪天候のため中止。29日に順延された。予備日に最終ラウンドがずれ込むのは、ツアー制度が施行された88年以降、97年の日本女子オープン選手権以来2度目。日本女子プロゴルフ協会公認競技では初となった事態を、ツアー通算38勝をサポート、今大会で鈴木愛のバッグを担ぐ清水重憲キャディー(46)に聞いた。

   ◇   ◇   ◇

最終ラウンドの中止、順延は、過去に1度、近いケースで経験があります。茨城GCで小林正則プロが優勝した、男子の13年日本オープン最終日。悪天候で12組がスタートした後に中断、順延となりました。僕は小平智プロのキャディーで、丸々18ホールが持ち越されました。月曜日はギャラリーがほとんどいなくて、無観客試合みたいだったことを覚えています。

今回は決断が速かったですね。悪天候で、まず午前10時スタートが午後1時に変更され、続いて中止の決定。スタート3時間遅れのアナウンスは午前7時50分。鈴木プロのスタート予定は同11時50分だったんで、4時間前。プロも僕もホテルで連絡を受けました。

スタート遅れの決定は普通、競技開始1時間前でも早い方です。大会側は少しでも競技を消化したい、だから決断も延ばす。それは仕方ないですが、選手サイドから言えば、早いに越したことはないです。コースに行かず、リフレッシュできます。

思い切りのいい決断は、今大会がインターネット中継ということに関係あるかもしれません。テレビ中継ほど放送時間の制約が強くない分、スタートを前日段階から2時間、この日早朝にはさらに3時間遅らせる自由が効いた-。そう考えられませんかね。

今回の予備日使用は、想定内でした。主催者のアース製薬さんが数年前から72ホール競技完了に強くこだわり、予備日を作っていました。だから、天気予報を見ていて「これはあるな」と、月曜日の予定を空欄にしていました。

鈴木プロは水入りを休養にあてました。電話で「今日プレーして残りを明日するのと、明日18ホールするのと、どっちがいいですか?」と聞いたら「明日の18ホールがいいです」と言っていました。

切り替え上手な彼女が体を休めて、明日に集中できるのは、大きい。4打差逆転優勝へ、しっかりサポートします。(プロキャディー)