女子ゴルフで昨年、渋野日向子(21=サントリー)が日本人42年ぶりにメジャー制覇を果たしたAIG全英女子オープンが、当初予定通り8月20~23日に、スコットランド・ロイヤルトルーンGCで開催することが7日、決定した。主催するR&Aが発表した。無観客で開催され、今季のメジャー初戦となる。

新型コロナウイルスの影響で、今季のメジャーはANAインスピレーションが4月から9月、全米女子プロ選手権が6月から10月、全米女子オープン選手権が6月から12月に延期され、当初7月に予定されていたエビアン選手権は中止となっていた。AIG全英女子オープンの開催可否は、当初は1カ月ほど前に決定の見込みだったが、発表が延びていた。

AIG全英女子オープンについて渋野は、今月3日にオンラインで行われた会見で「2連覇できるチャンスは私しかない。行きたすぎてしょうがない」と、出場に強い意欲を示していた。その時は、開催可否が発表されていない状態だったが「私の中では、やると思っている」と、心身共に準備を進めている様子だった。

今年の同オープンが開催されるロイヤルトルーンGCは、風の強いリンクスコースとなる。それだけに、今月5日に参加したチャリティーマッチ後には「風の時の打ち方も少しずつ取り入れた。その中でも、いいショットが打てた時もあった」と話し、すでに対策に乗り出していることをうかがわせた。

R&Aのマーティン・スランバース最高経営責任者は「AIG全英女子オープンを行うことは、プレー機会の減少で深刻な影響を受けてきた選手にとって、重要な一歩であると信じている」とコメントした。もともと5試合予定だった今年のメジャーは、すでに1試合が中止。それでも、AIG全英女子オープンが成功すれば、その後のメジャー3大会に弾みがつき、選手にとっても今後への光明を見いだせると期待している様子だった。